2016.6.10 手術前 | 明日への轍

明日への轍

齢五十を過ぎて、ある日大腸がんが見つかる。
手術から回復したと思った一年後、肝臓と肺へがんが転移。
更に続くがんとの付き合いを記録します。


前日からの微熱は治まった。
消灯の時間に寝て夜中の12時ごろに目が覚めると汗をかいていた。
このままでは気持ちが悪いのでカミさんに持ってきてもらったシャツに着替えた。
熱を測ったら36.5度。平熱だった。顔の火照りも治まっていた。
これで心配はなくなった.

手術の予定が示されたが、午後の予定と言われた。
但し、時間が定められておらず 2件目となっている。
看護師に聞いたところ、1件目の手術が終わり次第に手術室に入るようで、大体入室の15分前位に連絡があるとの事。
お昼前後位から準備をして呼び出しに備えるようだ。

その手術室での予定は2件との話である。
緊急の手術など想定外の事態はあることだから、時間を定めずに2件目とするのはそういう意味だろう。
今までの2回は1番目の手術であり時間も決まっていたので新しいパターンである。
いずれにしても、熱も下がった事だし、準備は整っている。

朝7時過ぎに回診があった。N医師と数名だ。
今日予定通り手術します。との事。
そして、左手の甲にマジックで丸を付けられた。
部位を間違わないような印なのだろう。初めての事だ。

結局、呼ばれたのは一時半過ぎで二時に手術室に入るように言われた。

いつも通り歩いて行った。
背中の硬膜外麻酔は今回は時間も短く設定された。
女性の声だったがベテランなのだろう。

そして、酸素マスクをされて、意識がなくなった。