2016.4.30 入院四日目 暇な一日 | 明日への轍

明日への轍

齢五十を過ぎて、ある日大腸がんが見つかる。
手術から回復したと思った一年後、肝臓と肺へがんが転移。
更に続くがんとの付き合いを記録します。

今日は、風も穏やかで五月らしい天気になりそう。世間は連休二日目。絶好の行楽日和。

ああ、恨めしい。
昨年の今頃は、北陸・福井へのツーリングだった。天気も良く最高の日よりだった事を思い出す。
今年もどこへ行こうかと考えるはずだったのに残念な結果となった。

でも、前回の1月の手術後、四か月後にはツーリングにも行けたのだから、今回も夏頃には行けるかも。
そんな期待をすることで手術後の痛みと苦痛に耐えられるかもしれない。


昨日、書いた同意書を再度見直してみた。
興味を持ったのが、「肝臓外における腹腔ドレーン非留置の安全性に関する無作為化比較臨床試験(多施設共同研究)」
というものだ。

簡単に言えば、肝臓がんの腹腔鏡手術において腹腔ドレーンが必要かどうかを比較する臨床試験と言う事らしい。
一年前の大腸癌の手術でもドレーンを留置しており、今回の肝臓癌の手術でも留置される場合が多い。

この腹腔ドレーンは術後の胆汁漏れや出血を早期に発見して不要物を体外に排出する役目を果たすようだ。
一方で、このドレーンが原因で細菌最近に感染する場合もあるらしい。
かつては当然だったドレーンが技術や機器の進歩により危険性が減少して、ドレーンの必要性に疑問が持たれるようになった。
これを臨床試験しようとの事。

どちらでも可能だと医師が判断した後は、留置するか否かの判断を私見を挟めないようにコンピューターがランダムに決めるらしい。
どちらが良いか決める方法として最善との事。

非留置と機械が選択した場合に留置しないデメリットに対してもリカバリーできる前提であろうとは思う。
それに感染症の危険性が低減できるメリットもあると考えると納得できる。

いずれにしても、安全と判断されたうえでより良い方法の指針作りのお手伝いと言えるのかもしれない。

明日から手術の準備が始まる。
手術担当の看護師からあれこれ聞いていたら、一年前の大腸がんの手術時の事を思い出してきた。
長丁場、これからだ。