看護師に「それじゃあ行きましょうか。」と言われて「はい」と答えた。
手術室は診療棟の4階にあり、フロア全体が幾つもの手術室に別れているようだ。
同時に幾つもの手術が行われるようで、一寸見た目だと精密工場のようだ。
また手術室は別棟にもあり、こちらほうが新しいらしい。
そんなことでもチョット嬉しい
名前と生年月日と何処を手術するのかを聞かれる。
手術部位まで聞かれるとは思っていないかった。
青い帽子を被らされた。人目で患者とわかる格好だった。
その後、何人か挨拶されたが、誰が誰やら全く覚えていない。
あの緊張感の中で無理な話だ。
それから一番奥の部屋へ案内された。看護師に案内されて歩いて行った。
学校の教室位の広さがあり、奥にはガラス張りの部屋もあった。
手術室には十数人居ただろうか。
主治医も担当医も居たんだろうが、判らなかった。
狭いベッドに寝かされて、酸素マスクをつけられた。
そして血圧計やら点滴やら心電図やら、もう好きにしてくれって位につけられた。
それから、いよいよ麻酔(硬膜外麻酔)のようだ。横になって指示通りに待った。
背中に打つと聞いていた。しかも当初の説明では骨を貫通するような針を刺すと聞いた。
相当痛いだろうと覚悟した。
だが、思ったようではなかった。 時間も掛かったし、何箇所も刺していたように感じた。
今から思えば部分的に麻酔を打って、その後に硬膜外麻酔をして続いて全身麻酔を打っていたのかな。
途中に、女性の声で麻酔の指示をしている声が聞こえた。
「そう、二ミリ位づつゆっくり打って」「そう、そう そんな感じ」
多分、経験の浅い麻酔医に指導をしているのかなという感じがする。OJT?。
そこまでは、記憶がある。
多分、それから手術が始まったんだろう。