数週間後に店のオープン。
今度は食材確保での準備の問題が起きた「店の女将も、それは調理責任者の問題と言う」
日本なら兎も角ここはアメリカだ、仕入れルートも決めていないなんて信じられない。
「特に寿司は魚が命それも鮪は必須の食材」開店までに、最低五十キロ位は必要と言う。
「開店の一週間前に、ニューヨークまで買い付け」「何てこった、この先どうなるのかな」
ニューヨークに向かうトラックは、夜のハイウェーを不安飛行「バカヤロー」が腹の中にこだました。
どうにか店はオープンをした。
開店からも何回かニューヨークへの買出し、これもいい経験と自分に言い聞かせた。
パリに居た時も週二回、夜中の二時に開く市場へ食材の買出しに行っていた。
「朝方のパリの街は、何とも言えずカッコいい」
「昨日の臭いを残し、新しいパリの朝が生まれてくる」
ニューヨークに行く時も、前夜の十時位に出て朝の市場を目指した。
市内に入る手前の橋を渡る時「その時の町もカッコいい これ位の役特は当然」
この風景は、俺の中の世界の景色の「ベストグループに入る」