ロンドンの薄暗い裏通りに小窓のあるドアの入口 中はメンバーズクラブで暗い室内は秘密の匂い | 「あの日 あの時 世界の街角で」バカブンド

「あの日 あの時 世界の街角で」バカブンド

ブラジル移民から世界放浪 若い頃にフラッシュバック
消せないアルバムの話。

空はどんより、街が暗いロンドンに住む事になった。

突然のパリとの別れ、今でも尾を引いている「逃げる様な出発が嫌だった」

 

今は、パリにいた時の知り合いのツテでバイトしている。

この街には、パリの店で一緒にバイトした仲間だったり、北欧を一緒に旅して、

フランクフルトでのバイト仲間等々、結構多くの人が住んでいた。

 

バイトしている店は、居酒屋と鉄板焼きをやっている。リージェント通りが近く、

「ロンドンの中心街って感じ」、店に慣れるのには時間はかからなかった。

 

何人も知ってる仲間いるので、色々な情報は毎日届く「気になるパリの事も」

ある日、フランクフルトのバイト仲間が「今夜時間あります」「あるよ 何?」

「それは 今夜に会ってから」「わかった」

 

トラフィラガー広場のライオン近くで待ち合わせ「待ちました」「うん〜ん」

彼のそばにもう二人がいた「あれ フランクフルトにいたオックスフォード」

彼はロンドンから車で旅行、お金がなくなりフランクフルトの店でバイト。

 

見た目は頼りなく、頭も良さそうには見えない、ところが、オックスフォードの学生だ。

「信じられないな」、俺はイヤミ半分でオックスフォードと呼んだ「久しぶりです」

「アムステルダムへの珍道中は迷惑かけました」「あの時の車は?」「未だ 乗っています」

「あっ こちらは僕達の店のオーナーです」「初めてまして」、若い人だけど礼儀正しい。

「お話は色々と聞いています、今日はお近づきでお酒でもどうですか」俺は戸惑った。

「良く解らないけど いいんですか」、二人の仲間が「行きましょうよ 話はそれから」

 

若いオーナーの後を歩いた。リージェント通りの裏通りの店の前に着くと「ドアをノック」

するとドアの小窓が開いた、若いオーナーはカードを見せるとドアが開く。

 

「ここは有名なプレイボーイクラブ」、中は暗く映画に出てくる店の感じ。

バニーガールを初めて見た「こんな所に連れて来て どうするんだ」と呟いた。

 

「こんな所に連れて来てごめんなさい」「私の店に来てもらえませんか」「はいっ」

「俺なんかをですか」「僕は、この二人を凄く信用しています」

「この二人が絶対いい人と言うので お会いしたくて」「大した人間じゃないです」

「今日は顔見せだけにしますので 自由に飲んで食べて楽しんで下さい」「わかりました」

 

オーナーが席を外す。俺は二人に「どうゆう事なの」「オーナーには何か計画あるみたいで」

「信用出来る人間を集めているみたいです」「詳しい事は 又 次回と言う事です」「ふん〜」

バニーガールの綺麗な女がお酒を持ってくる「こんな世界もあるんだな」

「あのオーナーは何者なんだろう」不思議な時間を見た。

 

その後にもう一度会った「オーナーの計画は、リゾート地で店をやる事」

その時に、信用出来る人間で固めたいと言う事だ。話は食事をしながらショーもある店で。

面白そうな話「迷った」、二人は「一緒にやりましょうよ」その夜は押し気味で話を聞いた。

結論は二人に伝えてと言う事で、豪華なディナーは終わった。

 

俺は自分の旅の夢があるので「その計画に参加する事はなかった」

 

二人は本当にがっがりして「もし 気持ちが変われば連絡ください」「ごめんな」

人生の中にはどんな人にも別れ道がある。

 

「後悔がないとは言わない でも 面白い時間だった」「あれから二人はどうしたかな」

 

ロンドンは、普通では経験出来ない場所と時間「二度と出会う事がなかった あの不思議な空気」

でも、夢があったな俺の旅「笑える」