予防接種(3) スケジュールの立て方 | こどもの病気・トラブル対処法

予防接種(3) スケジュールの立て方

予防接種の受け損ねがないように、接種のスケジュールをきちんと立てましょう。


【スケジュールの組み方のポイント】


集団接種を優先

BCGやポリオなど、集団接種で接種の日時が決められているものなどは、一度受け損なうと次に接種できるのはずいぶん先になってしまうこともあります。
まずは集団接種の日時を確認して、スケジュールに組み込みましょう。
接種の日に向けて体調を整えておくことも大切です。

とくにBCGは公費で受けられる接種期間が短いので気を付けましょう。

また、ポリオの予防接種は多くの自治体で春か秋にしか実施しません。
下痢をしていると予防接種の効果がおちるため、重い下痢を伴う感染症が流行しやすい季節を避けるためです。
接種の機会が少ないので、なるべく早めに受けましょう。


重症になりやすい病気を優先

次に、定期接種の中でもかかると重症になる恐れがある病気の予防接種を優先します。
0歳代ではBCG、DPT、1歳代ではMRを最優先にしましょう。


季節性や流行を考慮

冬に流行するインフルエンザは10~11月中に3~4週間の間隔をあけて2回接種するのが理想です。
遅くとも12月中旬までには接種を済ませましょう。

任意接種は一般的に水ぼうそう、おたふくかぜの順に受けることが多いですが、周囲で感染症が流行している場合は、その感染症の予防接種を最優先にします。


ワクチンの接種期間に注意

BCG、ポリオなどの生ワクチンは接種後27日間は次の予防接種が受けられません。
インフルエンザ、DPTなどの不活化ワクチンとトキソイドは6日以上の間隔をあける必要があります。

流行などの関係で数種類の予防接種を急いで受けたいときは、接種間隔の短い不活化ワクチンの予防接種を先に受けると良いでしょう。

DPTなど複数回受けるワクチンは、次の接種までの期間にも注意しましょう。


迷ったときや受け損ねたときは小児科医に相談

予防接種のスケジュールは複雑で、流行なども考慮しなくてはならず、自分ではうまく予定を立てられない方も多いでしょう。
また、きちんとスケジュールを立てていても、赤ちゃんの体調などで予定通りにいかないこともあります。

そんな場合は病気の流行や赤ちゃんの体質などを把握しているかかりつけ医に相談する方法もあります。
医師と相談しながら、子供の予防接種を受け漏れのないように計画しましょう。


【予防接種のスケジュール例】


就学前に受けたい予防接種

月齢・年齢受けたいワクチン
2ヵ月~6カ月ヒブ4~8週間の間隔をあけて3回、●小児肺炎球菌4週間以上あけて3回
3ヵ月頃DPTⅠ期1回目、○BCG
4~9ヵ月頃DPTⅠ期2~3回目、○ポリオ1回目
10ヵ月~ポリオ2回目
1歳頃MR1期
1歳~1歳3カ月小児肺炎球菌追加1回
1歳1ヵ月頃~水ぼうそう、○おたふくかぜ
1歳6ヵ月頃DPTⅠ期追加、●ヒブ追加1回
3歳頃日本脳炎Ⅰ期初回を1~4週おきに2回
4歳頃日本脳炎Ⅰ期追加
5歳頃MR2期

赤字は定期接種、青字は任意接種です。
※○は生ワクチン(接種後、中27日以上空ける)、●は不活化ワクチンまたはトキソイド(接種後、中6日以上空ける)です。
※ヒブ、小児肺炎球菌は他ワクチンと同時接種が可能です。
※流行状況に応じてインフルエンザの接種を組み込んでください。
※流行があった時は、かかりつけ医と優先順位や接種時期を相談してください。


【子供の予防接種】

1 予防接種の基礎知識
2 予防接種の種類
3 スケジュールの立て方
4 BCG
5 DPT(3種混合)
6 ポリオ
7 MR (麻しん風しん)
8 日本脳炎
9 おたふくかぜ(流行性耳下腺炎)
10 水ぼうそう(水疱瘡、水痘)
11 Hib (b型インフルエンザ菌)
12 インフルエンザ
13 B型肝炎
14 小児用肺炎球菌ワクチン


予防接種の必需品 母子手帳ケース