予防接種(14) 小児用肺炎球菌ワクチン(PCV7) | こどもの病気・トラブル対処法

予防接種(14) 小児用肺炎球菌ワクチン(PCV7)

【小児用肺炎球菌ワクチン(PCV7)の予防接種】任意接種

2010年2月から、日本でも接種できるようになりました。

【ワクチンの種類】
不活化ワクチン。肺炎球菌の血清型から、小児において侵入性肺炎球菌感染症を引き起こす可能性の高い7つの血清型(7価)を選んでワクチン化した、プレベナー(7価肺炎球菌結合型ワクチン)と呼ばれるワクチンです。

【接種方法】
皮下注射。上腕に皮下注射します。

【接種時期・回数】
2カ月~9歳までに接種。
2カ月~6カ月までに4週間以上の間隔をおいて3回、その後12カ月~15か月に追加で1回接種するのが望ましいとされています。

ヒブワクチンとの同時接種がおすすめです。


予防する病気

肺炎球菌による小児の肺炎球菌感染症を予防します。

始めは風邪と間違えやすい、菌血症や細菌性髄膜炎を引き起こします。
肺炎球菌による細菌性髄膜炎は、他の菌よりも重症化しやすく、死亡する例も多いと言われています。

また、肺炎、中耳炎、敗血症などを引き起こすこともあります。
肺炎球菌による肺炎や中耳炎は、他の菌よりも重症化しやすい傾向にあります。


接種の注意点

肺炎球菌による髄膜炎は約半数が0歳代でかかり、それ以降は年齢とともに少なくなります。
5歳くらいまでが危険年齢と言われていますが、5歳を過ぎての発症もあります。

2カ月から接種できるので、ヒブと併せての早めの接種がおすすめです。

2~6カ月の間に4週間以上の間隔をあけて3回接種し、12~15ヶ月の間に追加で1回の計4回接種するのが理想です。

7か月以降に受ける場合は接種のスケジュールが変わります。
7か月~11カ月の場合は、1回目の後4週間以上の間隔をあけて2回接種、その後60日以上の間隔をあけて(1歳を過ぎてから)追加で1回接種します(計3回)。
1歳児は1回目ののち60日以上の間隔をあけて2回目を接種(計2回)
2歳~9歳は1回接種します。

2~6カ月までの初回3回はヒブワクチンとの髄膜炎ワクチンセットとして受けるのがおすすめです。
BCG、DPTとの同時接種も可能なので、かかりつけ医に相談してみましょう。


接種後の注意点

接種後1週間は体調に注意しましょう。
発熱や接種部位が腫れたり赤くなることがありますが、自然に治ります。


副反応と受診の目安

接種後に高熱やけいれんなどの異常が出現した場合は、速やかに医師の診察を受けてください。
また、腫れが目立つときや機嫌が悪いなどの様子が見られた時は受診しましょう。


【子供の予防接種】

1 予防接種の基礎知識
2 予防接種の種類
3 スケジュールの立て方
4 BCG
5 DPT(3種混合)
6 ポリオ
7 MR (麻しん風しん)
8 日本脳炎
9 おたふくかぜ(流行性耳下腺炎)
10 水ぼうそう(水疱瘡、水痘)
11 Hib (b型インフルエンザ菌)
12 インフルエンザ
13 B型肝炎
14 小児用肺炎球菌ワクチン


予防接種の必需品 母子手帳ケース