米国株ベアを論破する | Carlos Danger Is Here

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ヘイナーウ!

ヘイナーウ。米国株式市場の平均株価は、なんだか毎日のように最高値をつけているような気がする。俺的には混乱しているのだが、まー自分なりに考えをまとめてみました。

 

ベアさん: コロナのデルタ株のせいで症例数が世界の多くの部分で増加中なのだから、株価に悪影響がでるべきなのではないでしょうか?

ブルさん: コロナ状況が悪化するとロックダウンが起きて経済活動が鈍って企業の業績がダメになるという将棋の駒倒しみたいなことは、米国経済においてはもう起こらないのです。まだコロナ患者はたくさんいて病院勤務の方は激務をされていて大変なのですが、ワクチンの普及がかなり進んだため重症者は多数はでない、という読みです。大体、人間の習性からして、数年間もおとなしくしていることは不可能です。国際旅行なんかには影響が残るでしょうが、多くの人たちは(特に若い人たちは)、デルタだろうがなんだろうが、どんどん生活を正常化させていく流れなのです。

 

ベアさん: 今のインフレの状況は、株価にとって悪い材料なのではないでしょうか?

ブルさん: 世の中には、いいインフレと悪いインフレが存在します。悪いインフレというのは、物価が予想外のスピードで上昇、そのためにみなさんがさらなる物価上昇を予測するようになり、状況悪化に歯止めがきかなくなっちゃうことですね。この場合、悪いスパイラルを食い止めるため、金融引き締めを行うでしょうから、株式市場は大きな悪影響を受けます。

 いいインフレは、経済活動が正常化して需要が回復して、その結果物価がやや強め(2%強)のペースで上昇することですか。この場合は、拙速の金融引き締めはないでしょう。

 今のインフレ状況がいいものか悪いものか、まだハッキリしないのですが、株式市場はいいインフレが起きることを期待しているのです。

 

ベアさん: 賃金上昇が加速していることは、企業のコストを増加させ株価にマイナスではないですか?

ブルさん: 確かに、労働市場はタイトで、人を雇うために多額のボーナスを出さねばいけない状況で、賃金もk急上昇中だ、というようなことがメディアで大いに報じられています。 

 一部的には、こういうことは現実にあるのでしょう。しかし経済全般の状況は?統計を見る限り、賃金が経済の安定を脅かすスピードで急上昇している気配は、今のところまだみられません。

 

ベアさん: アメリカの中央銀行は、今にも金融緩和の方向性を変えようとしているわけですが、これはさすがに株価に悪影響でしょう?

ブルさん: FRBは、今やっている債券買い入れのペースをそろそろ緩める(TAPERする)と、確かに予測されています。しかし、これは市場の見通しに、既に組み込まれています。TAPERの時期が早いか遅いか、そのペースがどうなるかについて多少不透明性があるわけですが、大局的には大きなことではありません。

 

ベアさん: 中国政府が国内の企業にイロイロな締め付けを行っていますが、これはアメリカの市場にとってもマイナス材料ではないでしょうか?

ブルさん: そうかもしれませんね。しかし、市場参加者の多くは(私も含めてですが)、中国のこと、よくわかっていないのです。中国政府も、経済に悪影響を与えてまで各種規制の強化をすすめることはないんじゃないでしょうか。まあ、なんとかなるでしょう。