アメリカのアフガニスタン戦争と太平洋戦争の相似点 | Carlos Danger Is Here

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ヘイナーウ!

アフガニスタンについてのアメリカ政策エリートのコンセンサスというのは、ある程度の兵力を駐留させておけば、兵士にたいする危険のリスクを抑えながら、アフガニスタンとそのあたりの地域の安定を守ることができるので、ずっとかの地で軍事行動を続けていこう、というものでした。

 

しかし、トランプさんが米軍撤退の方向に舵を切り、バイデン大統領がさきごろこれを完遂しました。

 

これが正しいことであったかは、歴史の審判を待たねばいけないんですね。でも、今現在の評価としては、撤退は正しかったということになると思います。

 

アメリカ軍は20年もアフガニスタンにいて、かの地に民主主義を根付かせようとし、経済を繁栄させようと助け、軍隊を訓練していたわけだけど、タリバンがちょっと攻めてきたら、アメリカの築いたものはすぐに崩れてしまったわけですから。これから判断するに、アメリカ軍が何十年アフガニスタンにいようが、状況がよくなっていたとは考えにくいのでは。で、今撤退しておかなかったら、タリバンとのさらに泥沼的な戦いに引きずり込まれていたかも。

 

政策エリートとか軍とかは、戦争が好きなんですね。だから撤退とか、イロイロと理屈を言っては、やりたがらない。で、戦争を続けている限りは、この人たちが言っていることが間違っていると、証明できないわけですし。

 

アフガニスタン戦争中のアメリカの銃後って、第二次世界大戦中の日本と、そう変わらないのかもね。軍隊は戦争をするのが正しいと主張して、国民の多くはそれを鵜呑みするという構図ですか。

 

今の第二次大戦史観だと、国力が違いすぎるアメリカとの戦争は狂気の沙汰だとかなりの日本国民が当時考えていたことになっているけど、今回のアフガニスタンのことがあってから、これは違うような気がしてきた。戦争をやっている最中は、状況がどうなっているかフツーの人は把握できないのでは。俺は、政策エリートがアフガニスタンについて言うことをなんとなく正しいと思っていたわけだし、第二次大戦中も大体の人は、専門家の軍の言うことを信じていたかも。

 

シビリアンコントロールという言葉、俺、中学校で習った気がするんだけど、その意味が今になってやっとわかってきたよ。シビリアンコントロールが徹底されている筈のアメリカだって、アフガニスタンで長々と戦争をしちゃったわけで、シビリアンの軍の最高責任者がよっぽどしっかりしていないと、戦争なんて簡単に始まってずっと続いちゃうもんなのかもね。どっとはらい。