③さんも、資産家である。
(なぜか、私の友人は資産家が多い)
専業主婦だった彼女は、愛情もお金も手間暇も注ぎ、息子と娘は優秀なお子さんに育った。
おまけに、見た目もなかなかに良かったから、たまらない。
③さんは、まるで子供に〝惚れてるの?〟状態で、愛情過多と言うか、過干渉と言うか、夢中な所があった。
はい、その結果子供を手放すことが出来ずに、ずっと独身でしたね。
息子は、親から逃げるように(逃げるために?)アジアの日本企業に就職した。
そこで、現地の美人さんと結婚した。
当時の彼女は40歳くらいで、子どもは持たない結婚だったと言う。
娘の方は、他市の勤務先で順調に出世しており、③さんはせっせと娘の食事や洗濯などを生きがいにしている。
その娘は、数年前に県庁所在地に、息抜きの場としてマンションを購入している。
③さんは、年に数回帰国する息子さんとの逢瀬や、娘との国内外の旅行を、それはそれは楽しみにしている。
近頃、ようやく孫の話が自然にできるようになった。