②さん家も、大層な資産家である。
大事な跡取りの長男さんは、強力な力と財力とコネを持った祖父からの期待を一身に背負っていた。
親は早くから縁談を探していたが、地域のお役(例えば、区長とか)が決まっているような古くからの家柄で、資産もあり、よほどの家の娘さんでないと紹介できないと考えられていて、極上の縁談の数はそれほど多くはなかったと思う。
そして、長男さんは、少し内気気味であったらしい。
よほどの家の娘さんには、他からも良い縁談が舞い込み、積極的にアプローチしてくれる男性がいれば、比較することになる。
そのうち、気楽な身分の次男さんは近くに住居を用意してもらって、さっさと結婚した。
次男さんに孫が生まれ、可愛がって面倒を見ているうちに、今になってしまったようだ。
長男と言えば、将来一族の中心(ご大層の家柄ではね)となるわけで、お嫁さんへの期待の大きさは分かる。
我が家の長男のお嫁さんも結婚前に「義両親の老後の面倒は、看ます」と言ってくれた。
夫は若いお嫁さんの申し出に、(腹が立つことに)嬉しそうであった。
だが、我が家は資産家ではない。
即座に「結構です。貴女には、息子を支えてほしい。われらの老後は、自分たちで始末する」と断った。
年金と貯金で、出来る始末の仕方で良いと、考えている。