私は70代になった今も、少しだけ仕事をしている。
ある資格を持っており、2か所の職場で働いている。
2か所では、それぞれ別の資格を活かしている。
資格の一つは現役時代から関連しているもの、もう一つは新しい職場から取ってほしいと言われた資格である。
そのせいか、時給はこの年では破格である。
だが、勤務時間数が多くないので、総収入はそれほどでもない。
でも、少しでも収入があることで、たまには孫に〝しまむら〟でプレゼントすることができて嬉しい。
2年ほど前から、年齢制限のある片方の職場の勤務時間数が半減したが、それも仕方ないと思っている。
若い人にも、チャンスを分けてあげなきゃね。
ところで、5年ほど前、昔の同僚から「何か仕事はないかしら」と連絡があった。
彼女は、高いコミュニケーション能力を持ち、定年退職後もセカンドステージで活躍し、その後は地域の組織の代表などを務めていた。
今度、その代表も後進に譲ることになって、次を探したいと言った。
彼女の脳力は充分であることを知っているし、私と同じ資格も保有している。
しかし、その資格は、かなり多くの人が持っているものである。
私は、ステップアップしてさらに上級資格を得て差別化を図っており、その上級資格を持つ者はかなり少ない。
「何か資格があれば、有利なんだけど」と提案したが、彼女は無理と判断したようだ。
世間では、資格がある方が信頼される。
私はある国家資格試験で不合格となったが、募集要項にはその条件が付加されており〝私でもできそうだが〟は、通用しない。