撮影現場で、勘違いしないために | 工房長のぼやき

工房長のぼやき

チームスチームパンの工房長、安達俊信の日々是之。
思いついたことをカタカタ書いています。

これまで、裏方まで含めて演技をしてきたため、

撮影の現場は違和感を覚えます。

なにからなにまで至れり尽くせりで、

自分が貴族のように思います。

「ありがたい」気持ちを

勘違いしないように意識します。

 

役割がきちんと分かれている現場では、

自分の役割を認識する必要があります。

そうでもないと、自分が偉くなった気分で天狗になります。

衣装を着る、靴を履く、こんな単純動作でさえ

サポートに入ってもらえ、

私服を脱いで、衣装を渡される時は、

「片手ですみません」と声をかけられる。

商品に少しでも傷が入らないようにしているのであって、

商品としての自分を大切にしてもらってのこと。

 

ただの商品ではなく、人間として付き合うならば、

空き時間にコミュニケーションを取ること。

場合によっては、一度限りの関係なので、

「旅はかき捨て」と同じで、

大胆な発言ができます。

自分が本音を語ることで、相手をオープンになり、

短い時間の中で、緊密な関係を結べます。

どんな人かわかれば、無駄に警戒する必要がないため、

自分からオープンすると早いです。

特に、俳優に近しい、メイクさんや衣装さんとは

オープンするのが得意な方が多いので、

お互い気楽に話せます。

 

商品として扱われて「ありがたい」よりも、

人間同士として「ありがたい」になりたいと常々思います。

良き作品は、良き人間関係から生み出されます。

相手の意見を受け入れるのは、信頼関係があってのこと。

素直な「ありがたい」を言える人間関係の撮影現場に

自分でしていく方法です。