【新型コロナウィルス感染対策に知りたいこと②】治りにくい手荒れを治すために | 皮膚科医 山本綾子 の アトピー から学ぶ美肌法則

皮膚科医 山本綾子 の アトピー から学ぶ美肌法則

山本ファミリア皮膚科 駒沢公園の院長、山本綾子の美肌法則ブログ。つきあう病気とされてきたアトピー を根治させようと奮闘して見つけた、身体から健康になる美肌法則。

こんにちは、

目黒区東が丘 『山本ファミリア皮膚科 駒沢公園』

院長の 山本綾子です。

 

前回は、

新型コロナウィルス感染対策のために、

一生懸命手洗いをして、手荒れをしてしまった方に、

知って欲しい大切なことをお伝えしました。

 

今日は、

じゃあ、治りの悪い手荒れを

どうやったら、治りを良くできるかについての

ヒントをお伝えしますね。

 

その前に、

まずは、2018年のこの記事を読んでください↓

 

「手の部分の皮膚」を考えるとき、

まず大切なのは、

「心臓からどうやって手まで血液が届けられるか?」

という視点。

 

皮膚は生きているので、

必ず血液という栄養を受け取ります。

血液が届けられなかったら、

皮膚は死んでしまいますよね。

 

心臓から大動脈を通って出た血液は、

必ず、脇の下の血管を通って、

手に届けられます。

 

では、必ず通る脇が潰されてしまっていたら、

血液は手まで十分に届けられるでしょうか?

 

イメージしてみましょう。

道路があります。

いつもはトラックが荷物を運んでくれています。

でも、その道路に、大木が横たわっていて、

トラックが通れなくなったら?

トラックは荷物を運べなくなりますね。

 

血液も同じです。

心臓から出た血液が、

途中で通る脇の血管で潰されてしまったら、

せっかくの血液も、わずかしか手まで届けられませんね。

 

皮膚が死んでしまうほど血液が止まるわけではないですが、

手を温めるのに十分なほどの血液が来ない。

(これが、冬に手が冷えてしまう人の状態ですね)

 

冬に手がものすごく冷える人の、

肩の位置は、みんな、前に出過ぎています。

そう、いわゆる「巻き肩」です。

 

肩の位置が本来の位置よりずっと前に出てしまうために、

脇が潰れて、

脇の下を通る、血管やリンパ管が潰れてしまうのです。

 

肩の本来の位置ってわかりますか?

手のひらを前にむけた状態で

腕をだらんとさせた場所です。

横からみて、体幹と腕の位置が同じ場所です。

体より腕が前に出ているのは、

脇が潰れている状態ですよ。

 

手荒れを治そうと思ったら、

まずは、手にしっかり十分な血液を届けること。

どの薬を使うかよりも、

まずは、この視点が大切なのです。

腕や手は、

「本来どの位置にあるべきだったのか?」

「手にしっかりと血流が届くためには、

肩や手はどの位置にあるべきか?」

 

手荒れが治らなくてお困りの方は、

ぜひ、今日のヒントを

頭にいれておいてくださいね。