【アトピーの戦略的治し方】あなたは、きちんと重力に逆らって身体を保持することができますか? | 皮膚科医 山本綾子 の アトピー から学ぶ美肌法則

皮膚科医 山本綾子 の アトピー から学ぶ美肌法則

山本ファミリア皮膚科 駒沢公園の院長、山本綾子の美肌法則ブログ。つきあう病気とされてきたアトピー を根治させようと奮闘して見つけた、身体から健康になる美肌法則。

こんにちは、

目黒区東が丘 「山本ファミリア皮膚科 駒沢公園」

院長の 山本綾子です。

 

***<2019年3月13日最新版>***

乳児~幼児のアトピーの場合は、

スタジオセッションはなく、診察室内となります。

土曜日は非常に待ち時間が長くなりますので、

平日の受診を強くお勧めしています。

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今日は、この話題を。 毎日たくさんのアトピー患者さんを診察しますが、

湿疹分布を見ると、

ほぼその方の立ち方や座り方が読めます。

 

正確に湿疹分布図を描けていれば、

(これが、患者さんの自己申告であると、

間違っていることが多いのです。自分の皮膚のカサカサ、ザラザラを

正しく理解することがアトピー完治の第一歩です

目の前に患者さんがいらっしゃらなくても、

問診票のような図でもわかってしまうのですよね。

 

日常的にスポーツ習慣のない方だけでなく、

スポーツをやっていますよ、という方ですら、

アトピーの治りの悪い方は、びっくりするくらい、

「姿勢保持筋」の筋力低下

を認めます。

(イラストは、http://therapistcircle.jp/koujyuryokukin/から)

 

私たちは、地球という「重力」のかかる惑星に住んでいますが、

普段、その「重力」の影響を考えずに生きていますよね。

 

しかし、この「重力」皮膚に大きな影響を与えていることは、

皆さんもよく知っているアレからよくわかります。

 

そう、年をとると気になってくる「タルミ・シワ」です。

重力に勝てなくて、下に向かって落ちてくるのが、「タルミ・シワ」。

 

美容皮膚科ではボトックスという注射をしたりして

なんとか重力に負けた皮膚を持ち上げようとしていますが、

本来は、「自分の筋力」で持ち上げて、重力に逆らうべきなのですよね。

 

身体を支える「姿勢保持筋」も、

重力に従って下に落ちて行って「お年寄りのように縮んでいこう」とする自然の流れに逆らう筋力です。

 

普段使わなければ、

あっという間に弱ってしまって、

若者ですら、お年寄りのようになってしまうのです。

この写真はいつ見ても驚きですが、

2歳児です。しかも、このお子さん、

いつも座るときは、手をついて身体を支えていました。

まるで高齢者と同じですね。

(普通の2歳児は、座るときに手をつくことなく、

上手に腰をまっすぐに座ります)

 

先ほど見せた、まっすぐ立つイラスト図。

簡単そうに見えますが、一つ一つの筋肉が

腹側と背側で絶妙なバランスをとることによって

「まっすぐ」を保つのです。

 

軽症から重症までさまざまなアトピー患者さんを見てきて

わかったことは、

症状が酷いほど、姿勢保持筋の筋力低下が著しい

ということ。

 

冗談みたいに、まっすぐ立てないのです!

ご本人さんは「まっすぐ」立っているつもりなのに、

ピサの斜塔のように、斜めに立っていたり、

ひどい反り腰をしていたり。

 

そして、筋力低下が強いほど、

立ち位置も一定の場所を保てず、

前に行ったり、後ろに行ったりとフラフラするため、

湿疹の位置も、身体のあちこちに出ます。

 

しかし、正しい位置に保てる筋力がついてくると、

だんだん、湿疹の位置が特定の位置だけとなり、

位置が中心軸に近くなればなるほど、

ほとんど湿疹が出なくなってきます。

 

先日受診された方は、

一生懸命、正しい立ち位置を意識していたのに、

ある部位にばかり湿疹が新しく出るようになったと

おっしゃっていました。

 

で、診察すると、あ!

そうです、間違った位置に「ずれて」立っていました。

だから、湿疹部位は「特定の位置」に限局されてきたけれども、

なかなか湿疹は消えなかったのです。

 

なかなか湿疹が消えないな、という方は、

まず、「本当にこの立ち位置は正しいのか?」と

振り返ってみてください。

基本に忠実に。

「積み木の原理」は守られていますか?

https://ameblo.jp/ayakoder/entry-12414676259.html

そうです、ここでも、

重力のかかる地球上だから、

まっすぐ真上に積み上げることの重要性

はお話しましたよね。

 

重力、侮れません!!

 

◆◆◆アトピーの湿疹発症部位の法則を知ろう!◆◆◆

皮膚科専門医 山本綾子の解決!オトナの皮膚病・肌トラブル

https://trendy.nikkeibp.co.jp/article/column/20140121/1054660/

もっと、自分の身体で何が起こっているかを理解して、

上手に「卒ステ」しよう!