【アトピーの戦略的治し方】顔のアトピー・顔の湿疹を治す鍵は「首」にあり! | 皮膚科医 山本綾子 の アトピー から学ぶ美肌法則

皮膚科医 山本綾子 の アトピー から学ぶ美肌法則

山本ファミリア皮膚科 駒沢公園の院長、山本綾子の美肌法則ブログ。つきあう病気とされてきたアトピー を根治させようと奮闘して見つけた、身体から健康になる美肌法則。

こんにちは、

目黒区東が丘 『山本ファミリア皮膚科 駒沢公園』

院長の山本綾子です。

 

今日は、皆さんの関心事、「顔のアトピー・顔の湿疹」の

お話です。

 

私の診察室には、

「食事療法を徹底的にやったのに治りませんでした」という患者さんが

たくさん受診されます。

 

勿論、食事内容の改善は、とても大切です。

なぜなら、身体を作る原料だから。

 

しかし、患者さんの湿疹の「部位」は人それぞれ。

顔ばかりに出る人。

手ばかりに出る人。

下肢にばかり出る人。

 

部位に特徴があるのに、全員が同じ治療というのは、

なんだか納得いかないな、とは思いませんか?

 

例えば、Aという食べ物が原因だとして、

では、なぜ、同じAという食べ物で、

顔ばかりに湿疹が出る人と、手ばかりに湿疹が出る人と、

分かれてしまうのでしょうか?

 

おかしいですね。

 

食事に「一因」があったとしても、「それだけでは説明できない」のです。

 

では、「部位の謎」を解明するには?

それが、解剖学です。

 

患者さんそれぞれで、からだの大きさ、体格は違いますが、

それでも同じ「人間」という「動物」ですから、

基本構造は同じはずです。

 

首がなくて顔と胴体がくっついている人はいません。

顔を栄養する血管が首を通らずに心臓につながっている人はいません。

 

 

「顔の湿疹が酷いです」という方をみると、

ほぼ100%、首に「谷折り線」が存在します。

しかも、症状が酷い人ほど、その「谷折り線」が深いのです。

 

まるで、「首を絞められた」かのように、はっきりとしたシワ。

しかも、よく見ると、「谷折り線」に沿って、赤みが強い。

 

これは、何を意味するのでしょうか?

 

皆さんは、肘の内側にあせもができやすいことなど、よくご存知でしょう。なぜなら、よく物理的に潰されやすい場所だから。

 

では、首だったら?

 

普通ならば、肘ほど潰されることはないでしょう。

隙間がなくなるほど、ペタンとくっついてしまうことは、「ないのが普通」です。

 

しかし、是非、地下鉄などの公共の場所で、スマホなどを見ている人たちを、よく監察してみてください。

 

結構の割合で、顎が胸に着きそうなくらい下を向いてスマホをいじっている人はいませんか?

それです!首の隙間がなくなる姿勢って!

 

普通ならば、「隙間だらけのはず」なのですが、首の使い方を

間違えると、「首の隙間がない」時間が長くなる。

つまりは、首を通る血管が潰されている時間が長くなる。

 

それは、まるで首を絞められたかのように、首の血管を潰してしまうわけですから、顔に血が溜まって、真っ赤になっても、当たり前なわけです。

 

顔の湿疹が治らないよと嘆く前に、

まずは、自分の「首の使い方」を振り返ること。

これが大切です。

 

詳しくは、

日経トレンディネットの連載記事

「皮膚科専門医 山本綾子の解決!オトナの皮膚病・肌トラブル」の

第5回、

「スマホの普及で顔の湿疹が増えた!?【アトピー発症機序理論5】」

https://trendy.nikkeibp.co.jp/article/column/20140314/1055939/?i_cid=nbptrn_pc_c1

をご覧下さいね。