せっかく脱ステするならば「アトピー治すなんて簡単なこと」と思いたい！

こんにちは

目黒区東が丘 『山本ファミリア皮膚科 駒沢公園』

院長の山本綾子です。

今日は、

「脱ステ」について考えてみましょう。

と書くと、
「え～、

山本先生はステロイドを使う皮膚科医だから、
どうせ脱ステはダメってこと言うだけでしょ？」
と思われそうですが、
今日は、「脱ステがダメ」とかいうことではなく、
客観的に脱ステについて考えてみましょう。

基本的に私のところを受診される患者さんは皆さん、
「ステロイドをやめたい」
と思っています。

もちろん、皮膚科医である私だって、
「ステロイドから卒業させる」
ことが目標です。

ステロイドを止めるのに、
「急激に」やめてしまうのが、「脱ステ」。

作戦を練って、

身体への負担を少なくするために、
運動療法などを利用して徐々にステロイドの量を減らして、

最終的にステロイドなど不要になって、（ここポイントです！

無理にではなく、不要になる！）
ステロイドから卒業するのが、「卒ステ」。

私を受診してくださる脱ステ経験者は
皆さん、口を揃えて、
「脱ステしてみたけれど、ステロイドを止めるだけでは治らなかった」
とおっしゃいます。

また、
「脱ステ医に通ったけれど、
とくに何か方法があるのではなく、

ただ単にステロイドを中断して、
耐え忍んだだけだった」
とおっしゃいます。

せっかく、
「ステロイドを減らそう」とするならば、
ただ辛いのを耐えるだけでなく、
もっと「どうして、その部分に湿疹が出るのか、
きちんと部位別に対策をたてればいいのに」と
思いませんか？
「時間だけが解決する」、という方法ではあまりに
人生の大切な時間を無駄にすると思いませんか？

しかも、とにかく耐え忍ぶ作戦の場合、
かなりの高い確率で、

再度、ひどいアトピー状態に戻っていますね。

となると、やはり、
しっかり作戦を立てることが、
辛い思いをもう二度としないためにも、必要なのです。

一度、脱ステで地獄を味わった方は、
もう絶対あの苦しみを味わいたくない、とおっしゃいます。
仕事や学校にも行けず、
ひたすら寝たきりのような状態で、
一日一日を生き延びるだけで精一杯の毎日。

ただ、アトピーのために生きているような毎日。

これが、本当にアトピー治療のためとは言え、
「自分らしく生きている」と
言えるのでしょうか？

「ステロイドを絶対使わない」ことに意固地になるのでは、
本来の目的から外れてしまうのではないでしょうか？

本来の目的は、
ただ、「アトピーのない楽しい人生」
であったはず。

だったら、
「きちんと作戦があるならば」
一時的にステロイドを使って、最終的にステロイドから卒業するのだって、
アリではないでしょうか？

もちろん、このためには、
念入りに作戦を立てる必要があります。
「○○の湿疹には、××をして、
△△の湿疹には、□□をして・・・」
こんなふうに、全身の部位別に作戦があれば、
きちんとステロイドを計画的に減らすことは、
できるのです。

これを可能にしてくれるのが、
「アトピー発症機序理論」なのです。

無駄に辛い時間を耐えるのではなく、
積極的に自信をもって、アトピーに立ち向かえる「コツ」を身につける。

たくさんの患者さんたちが、
「アトピーが怖くなくなった」
「自分で治せる」と
感じるようになっているのは、
「自分でコツがつかめるようになった」からなのです。

以前行っていた
「アトピー発症機序理論勉強会＋セルフケアのためのワークショプ」
での参加者さんでも、
このようなご感想がありました。

『（アトピーの発症の仕組みは）

なんと単純な仕組みなのだろう、

と驚きです。
今までの苦労は何だったのだろう・・・』

こう思えるようになれば、
あっという間にアトピーから卒業できそうですね！

「アトピー治すなんて、簡単なこと」
次は、あなたがそう思う番ですよ。