自分の持つ特徴に名前があることにより、少なからず仲間がいることが分かり、安心できる人もいると思います。
以前、このブログで朝井リョウさんの小説「生欲」の感想を書きました。
その時と同じ気持ちで、今日はノンセクシャルについてお話をしたいと思います。
ノンセクシャルは、「他者に対して恋愛感情は抱くけど、性的欲求を抱かないセクシャリティ」のことです。
*セクシャリティーとは、人間の性のあり方全般を表す言葉です。
ノンセクシャルが抱えている悩み
性的欲求がない、もしくは薄いため、パートナーを悲しませてしまう
性的なことについてどこまで大丈夫なのかを、いつ伝えるべきか迷う
理解してもらえず、別れたり、浮気されることもある
からかわれたり、バカにされたりする
受け入れてもらえても、罪悪感がある
恋愛感情と性的魅力を感じることはセット(ふつうのこと)だと思っている人が大多数を占めるこの世の中で、ノンセクシャルであることを理解してもらうのは、他のセクシャル・マイノリティ同様、とても難しいことだと思います。
ノンセクシャルの中には、一般的な結婚や出産をされている人もいます。
「友情結婚」という性行為を伴わない結婚をしている人や、それを望んでいる人もいます。
ノンセクシャルの自覚がなく、自分やパートナーが性行為を楽しめない理由が分からず、苦しんでいる人もいると思います。
心理的なトラウマからノンセクシャルになったという方もいますが、基本的には生まれ持った性質のひとつです。
病気ではないので、治す・治るというものではありません。
一時的に性欲が落ちている状態のことをノンセクシャルとは言いません。
他のセクシャリティと同様に、本当にノンセクシャルであるかを明確に証明することはできません。
今はそうだと思っている人も、今は体の繋がりよりも、心の繋がりを強く求めているのかもしれません。
いつかは好きな相手に性的魅力を感じる時が来るかもしれません。
だとしても、いつ何時でも、自分のセクシュアリティを決めていいのは自分だけです。
心の病や摂食障害になる人が、セクシャリティの問題を抱えていることもあります。
性行為が苦手なのは、自分の体重や体型のせいだと思っていたけど、それらの問題が解決しても、性行為は苦手なまま。
「外見に関係なく、性行為を楽しんでいる人たちがたくさんいるのに、なぜ自分は楽しめないんだろう?」
「相手のことは好きだけど、Hはしたくない。相手に申し訳ない」などと思いながら、ひとりで悩んでいる人はいませんか?
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