昨日の厚生労働省主催のイベント『誤解だらけの“依存症” in東京』にゲスト出演した清原和博さん。
3年前に覚せい剤取締法違反罪で懲役2年6月、執行猶予4年の有罪判決を受けて以来、公のイベントに参加するのはこれが初めてなんだそうです。
薬物依存症の治療中の清原さんの心身の負担を考慮して、事前の告知は一切なし。本人の希望でぶっつけ本番(5分)の演説をされました。
その演説をテレビで見ました。
清原さんが、「今、自分は本当にいろんな人に支えられています。自分の身近な人に正直にものを言えることが一番変わったことだと思います。薬物を使っていた時は使いたいため、うそをつき、自分を追い詰めていってしまい、そういう苦しみの日々でした。今は自分が苦しい、辛いと言える環境があることが一番大きいことだと思います」とおっしゃった時、じーんと来ました
依存症は、自分ひとりの努力や我慢で止められるものではありません。ひとりでなんとかしようとする限り、再びやってしまいます。そういうものなんです。
そもそも、なんでもひとりでなんとかしようとしたから、こうなっちゃったんだと思います。
克復への最初の1歩は「ひとりでなんとかしようとしないこと」です。
家族の理解や協力はないよりはあった方がいいですが、なければ克復できないって問題じゃありません。それよりもなによりも大切なのは、病気に関する知識と理解のある利害関係のないサポーター(専門医/カウンセラー/克復者/自助会など)とつながることだと思います
*家族と違い、サポーターは一定の距離感を保った関係のため、頼り続けることができます。
つながった手を離したくなってしまった時は、手を離さずに、離したくなった気持ちをそのまま素直にサポーターに打ち明けてみてほしいです。
もし、手を離してしまったことを後悔しているならば、勇気を出して再びサポーターに連絡して、素直に気持ちを打ち明けてみてほしいです。
サポーターならば、全部分かってくれますそれがサポーターの役割だし。
とにかく、素直になること、なれる人を見つけることが大切なんです。
じゃないと、いつまで経っても、どこに行っても、誰と会っても、何かをきっかけにして「どうせ誰も分かってくれない」となり、また振り出しに戻るの繰り返しになってしまうと思うんです。
勇気を出して素直になること。その先にいる「自分」と「みんな」を知ることは、依存症を克復するためにすごく重要なことだと思います(経験者は語る)