ナット交換した… ナット製作にゴールはない。(ヤング・ギター4月号“ギターと木材”特集は必見!) | 愛しのジャンポール

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友だちはスズメとカエルさんだけ


元BASSIST、現在ALTO SAX吹いてます♪

ヘンな音楽とかフツーの音楽とか、楽器、サクラ大戦、スズメ、カエルさんとか… 
ドーデモイイ日記ですがよろしくよろよろですのだ (・o・)

 
3月11日(木)晴れくもり


みなさま
ごまークマ



最近のスズメ↓


目つむっててカワイイなぁ。





あっ、こっち見た。






今日は、昨日発売の雑誌を2冊買いに行ってきました。
「ヤング・ギター」と「サックス・ワールド」です。


いつもの公園で記念撮影(困)



ついでにCDも購入。
キャメルの活動休止前の1984年リリース作『ステーショナリー・トラヴェラー』。

アマゾンに注文してたけど、入荷予定の期日を越えてるのに一向に発送される気配がないので…
「2~3週間で入荷」と書いてあったけど、生産中止で入荷しないのに放置という、いつものパターンだ。





ヤング・ギターの最新号はなんと木材の特集!

大村孝佳氏の全面協力による徹底特集です。
しかし、この人がギタリスト界随一の木材所有数を誇る木材マニアだったとは、意外過ぎて驚きです。



この写真の木材は全て大村氏所有のものだという!


巻頭から80ページまでが木材特集で、雑誌の記事にしておくには勿体無いほど充実した内容です。
これは定価1200円以上の価値があります。
オルタナ特集のギター・マガジンなんか買ってる場合じゃないですよ!


中でもメインディッシュとなるコーナー“YG木材コレクション2021”は永久保存版ですぞ!
定番からエキゾチックウッドまで60種類以上の材をオールカラーで25ページ以上にわたって紹介。


大村氏所有の材も多数掲載されています。



映像連動企画では、西山毅氏が色んな材のギターを弾き比べてレビュー。
“レア材ギター7番勝負”では、ギターにはあまり使われていない珍しい材の楽器を紹介しています。


私の気になる木、モンキーポッドを使ったギターも!

モンキーポッドとは、日立のCM「この~木 何の木 気になる木」で有名な木です。
前回記事でちょっと書きましたが、千石電商でモンキーポッドのテレキャスのボディーを売ってますよ!


動画↓

モンキーポッドのギターは3:15~です。







さて、そろそろ本題に入ります。
いつもダラダラと長くてすみません。



前回に予告した通り、
ベースのナット交換 の記事を書きます。




ナット交換されるベースはこちら↓


やぁ、あはははは…カエル


アルダーの端材7ピースをメイプルの突板で隠ぺいしたフェンダージャパンのジャズベース…
通称“フェンダー詐欺ジャズベ”です。


極力弦高を下げたいが為にナットの弦溝を深く削り過ぎて、開放弦がビリついてしまうので交換です。
過去に「溝切りが面倒なので…」という記事を書きましたが、今回はそのナットをちゃんと作り直します。


【過去記事】
ナットの溝切りが面倒なので… ナット底に下駄を履かせる 2018-09-01





では、また画像いっぱい載せてしまいますが書いていきます↓



180813_225415.jpg
ナットを外します。 (この写真は過去記事からの流用。)




真鍮板で下駄を履かせていたのを剥がしてしまいます。
今回はこの牛骨ナットを再利用します。



かつてのメイン楽器だった改造しまくりフェンダーUSAの'83年製スタンダード・ジャズベースと同様の、
ブラス+牛骨のハイブリッドにしようと思います。
愛しのジャンポール(仮)-110621_180627.jpg 愛しのジャンポール(仮)-110621_154518.jpg
ナットも含め、このベースの大改造は30年前、21歳の時に施したもの。
一生手放せない思い出の楽器です。


ナット材で特にポピュラーなものといえば、牛骨とブラス(真鍮)の2つが挙げられます。
牛骨は滑りが良いのでチューニングが安定しやすく、加工性も良いので最も多く使われています。
ブラスはサステインが伸び音色もブライトになる反面、牛骨とは逆でチューニングがやや不安定です。

そこで、牛骨とブラスの利点を兼ね備えたナットとしてハイブリッドはどうだろう?と考えた次第です。
ブラスのサステインとブライトな音色、そして牛骨のチューニングの安定性を実現したナット。
(実際にはチューニングはさほど安定しませんでしたが…)




1.5mmの真鍮板を適当な長さに切り出します。
フェンダータイプのナットの厚さは約3mmなので、半分の1.5mm厚の真鍮板を使用。


この真鍮板、去年のゴールデンウィークの頃にナット交換しようと思って買ったものです。
しかし季節が暖かくなってきてネックが順反り気味になってきたので、作業は断念。
順反りになると絶対に弦溝を深く削り過ぎてしまって失敗するので…


ちゃんとアホな写真も撮ってます↓
@城南公園
1.5mm×6mm×1mです。
1mも要らんけど、こんなんしか売ってなかったので…




マジックで大まかな輪郭を書き込みます。




大まかな形にまで削っていきます。




削りました。




ブラスが指板側、牛骨がヘッド側になるように貼り合わせます。

弦溝はヘッド側に向かって低く傾斜を付けるので、削り過ぎた牛骨ナットでも再利用できるという訳。
接着には瞬間接着剤を使用。接着面は平面出しをして密着するようにします。


↑これをネックにはまる厚さにまで削っていきます。

牛骨側を削っていって薄くします。
要するに貼り合わせたブラスの1.5mm分を削ることになります。

同時に長さも整形して、ネックにはまるようにします。



ピッタリはまりました◎
まだ接着はしません。(※人それぞれで、ここでもう接着する人もいます。やり易い方法でどうぞ。)



マスキングして大まかに整形します。
まだ牛骨とブラスとで段差があるのでヤスリで削って整形します。




ひたすらゴリゴリ。




大まかな整形が終わったら、いよいよ溝切りです。
と言っても元々付いてた牛骨ナットを利用してるので、弦の間隔で悩む必要がなくてとても楽です。

現在はナットファイルという便利な溝切り用工具が販売されているので、それを利用すると良いです。
私が専門学校に通ってた30年前はナットファイルなんて無かった(たぶん)ので、丸棒ヤスリです。
まぁベースなので丸棒ヤスリでも十分出来ますが、さすがにギターならフレットファイルを使いたいです。




時々弦を張って深さをチェックしながら溝切りしていきます。
2フレットを押さえて1フレットと弦との隙間をチェックしたり、実際に弾いてビリつきを確かめます。


ところが、弦を張って確認してみたら…
1弦が既に削り過ぎで、ビリついてしまってますのだガーン

音詰まりはしていないので、とりあえずはそのまま作業を続けることにします。




4つの弦全ての溝切り完了。
1弦だけ開放でビリつきますが、使えるレベルではあります。(商品なら完全にクレームもんですが…)




ナット全体の整形、そしてペーパーがけ。
ペーパーは500番から800、1000、1200、1500、2000番と番手を上げていってキズ取りしていきます。



コンパウンドで磨いてピカピカに仕上げたら…

マスキングテープを剥がします。



では、瞬間接着剤で接着しちゃいましょう。

接着剤はチョンチョンと2ヵ所に少量でいいです。
側面にはみ出したらガッチリ接着されてしまい、次回ナット交換する時に外すのに難儀するので注意。





いちおー完成↓

 






けど、やっぱり…





1弦のビリつきが気になるので、
作り直すことにしました。






先日、千石電商で買ったカーボン製のナット↓


これで作り直しです。

※後日追記:これはカーボン製ではなくデルリン製、もしくはジュラコン製だと思います。


もうブラスとのハイブリッドみたいな面倒なことはやめて、カーボンのみで行くつもりでしたが…
このナット材、3mmちょうどの厚さしかありませんでした。

フェンダージャパンなら3mmちょうどなのですが、フェンダーUSAなどは3.2mmぐらいあるんです。
私のムーン製のネックも、フェンダーUSAに準じた3.2mm厚なので、このナット材じゃダメですわ。
仕方ないので、結局また1.5mm厚の真鍮板を貼り合わせて、同じようにハイブリッド仕様でいきます。

以下、作業内容が重複するのであまり写真を撮ってませんので、さっさと行きます。



貼り合わせたカーボン側を削ります。
ネックにはまるサイズに整形します。



この日(3月7日)、夕方6時からBSフジで中島みゆきの特番をやってたので、見ながら作業しました。


1977年の夜のヒットスタジオ出演時の中島さん。
録画したかったけど、レコーダーを持ってませんのだ。



ネックに収まったら、溝切りです。
弦溝の位置は元々付いてたナットをガイドにしてもいいですし、好みで決めるといいでしょう。。



弦溝の位置をペンで印をします。
私は弦間の狭いのが好みなので、やや中央に寄せています。



弦溝の間隔に関する注意点

単純に等分した位置に印をして削っていくと、弦間が不揃いな見た目に仕上がってしまいます。
というのも、弦の太さが1弦から4弦になるにつれだんだん太くなるので、弦間が違ってくるのです。
弦の中心では等分されていても、弦の太さで4~3弦は狭くなり、2~1弦では広くなってしまいます。
弦間を同じにするには、弦の太さを考慮して位置を決める必要があるということです。


弦間を揃えて製作されたナットを例にすると…
 
弦間は等間隔だが、弦の中心からの間隔は弦の太さ(半径分)が加わるので等間隔ではない。


単純に等分するか、見た目を重視して弦間を揃えるかは、好みの問題なのでどちらでも構いません。
ただし商品の場合は、見映えが大事なのでほとんどが弦間を揃えているようです。

私も今回は見た目重視で、弦間を揃えるやり方で行こうと思います。




まずは目立てヤスリで位置を刻みます。




丸棒ヤスリで削っていきます。
時々弦を軽く張っては位置も微調整しつつ、深くなり過ぎないように慎重に削っていきます。




溝切り完了。
あとは全体を整形してペーパーでエッジ処理&キズ取り、コンパウンドで磨いて仕上げます。





はい、完成↓



ぱんぱかぱーん クラッカー


 


弦溝の深さも、開放弦がビリつくかどうかのギリギリまで攻めて、絶妙な塩梅に仕上がりました。
強めのピッキングだと直後はビリつくけど減衰が起こるとすぐにバズが消えるぐらいの低さです。

完成度は89点ですが、満足度は100点満点の見事な出来です。


そうなのです、ナット製作は実に奥が深くて、
どれだけ数をこなしてもゴールはないのです。






以上です。

ナット製作記事としては何とも不完全な内容でして、まだまだ説明すべき点が多々あります。
溝の傾斜角度や溝の方向、深さ、幅etc.もっと詳しく書くべきなのですが、長くなるのでまたの機会に…





この勢いに乗ってウォル・ベースのナット交換もしてしまおうかなぁー。

 
けど、高モンの楽器なのでいじるの勇気いりますのだ。



ナット材は随分と前から色々買ってストックしてあるのですが、なかなか作ろうとしません。
ナット交換は本当に面倒で苦行に近いです。
しかし交換したあとはモチベーションがいっきに上がり、練習がめっちゃ楽しいです。


上の2本(ブラスとカーボン)がウォル・ベース用に買ったもの。
下の3本はプラスチック、もしくは人工骨の100円のやつ。

モッチロ~ン!全て千石電商で買いました。
楽器屋にはナット材なんて数種類しか置いてないけど、千石電商は何十種類と置いてます。



ギター・パーツ買うなら
楽器屋なんかじゃなくて千石電商で!!



まー。






■先月(2月)の収穫

CD濱瀬元彦 『#Notes of Forestry』
CD濱瀬元彦 『Technodrome』
CDTERJE RYPDAL 『WHAT COMES AFTER』
CDTERJE RYPDAL 『DESCENDRE』
CDファラオ・サンダース 『ブラック・ユニティ』
CDQUADRATUM From Unlucky Morpheus 『Loud Playing Workshop』
CDフェイト・ギア 『ザ・スカイ・プリズン』
CDKAORU ABE / SABU TOYOZUMI 『MANNYOKA』
CDUnlucky Morpheus 『CHANGE OF GENERATION TOUR FINAL』(BD)
CDUnlucky Morpheus 『CHANGE OF GENERATION』
CDRose Noire 『Principle -the LIVE BEST-』
CDUnlucky Morpheus 『LIVE 2017』(DVD)
CD中島みゆき 『中島みゆき』(LP)
CDワム! 『ザ・ファイナル』(LP)
CDパブリック・イメージ・リミテッド 『album』(LP)
CDゲイリー・ムーア 『ラン・フォー・カヴァー』(LP)
CDサード・ステージ・アラート 『サード・ステージ・アラート』(LP)





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