プリズム「∞(永久機関)」 | 愛しのジャンポール

愛しのジャンポール

友だちはスズメとカエルさんだけ


元BASSIST、現在ALTO SAX吹いてます♪

ヘンな音楽とかフツーの音楽とか、楽器、サクラ大戦、スズメ、カエルさんとか… 
ドーデモイイ日記ですがよろしくよろよろですのだ (・o・)

 
12月9日(月)くもり



みなさま
ごまークマ



本日のちょい●しあさチャン↓

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先日買ったデヴィッド・ボウイ「Sorrow」のピクチャーEPに続いて、もう2タイトル買ってしまいました。
「The Jean Genie」と「Life On Mars」です↓


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また無理矢理スズメと一緒に撮影。(こんな写真もうええっちゅうねん、って?)


日本橋のディスクピアで買ったのですが、先日買ったTよりも500~600円も安かったです!
「The Jean Genie」が1134円、「Life On Mars」は1239円でした。(Tでは1775円もしましたっ。)

さらにディスクピアの200円引きクーポン券を持ってるので…
あぁ、最初からディスクピアで買えばよかったですのだ。
あまりにもショックすぎて寝込んでしまいました。(←3時間ほど昼寝。)


一応、写真載せる↓

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かっこええなぁ。

あと「Drive-in Saturday」も欲しかったのですが、生憎ディスクピアにはもうありませんでした。
Tには置いてたけど1985円もするから絶対買わんっ!アマゾンで買うっ!

この40th AnniversaryのピクチャーEPって、「Starman」も出てたみたいですが…
現在は入手激困難のようです。う~。






さて、ドラマーの青山純さんが3日、肺血栓塞栓症により亡くなりました。
56歳という若さでした。

私は青山さんの熱心なファンではありませんが、昔何気なく聴いていたヒット曲などで知らぬ間に耳にしています。
近藤真彦「ハイティーンブギ」、菊池桃子「雪にかいたLOVE LETTER」、おニャン子クラブ「セーラー服を脱がさないで」…
チューブの「シーズン・イン・ザ・サン」も実は青山さんが叩いているのです。所謂ゴーストってやつですね。
さらに言えば、プリンセス・プリンセスの「ダイアモンド」「世界でいちばん熱い夏」「ジュリアン」etc.も青山さんです。

私の好きな中島みゆきや渡辺美里のレコーディングにも参加していました。
けどやはり青山さんといえば、伊藤広規さん(b)とのコンビで参加していた山下達郎さんが有名ですね。
私は山下達郎のアルバムを1枚も持ってませんが、「メロディ、君のために」収録の『POCKET MUSIC』だけは欲しいです。


メロディ、君のために / 山下達郎

青山+伊藤コンビはまさに鉄壁のリズム・セクションです。
(ジャズベによるチョッパーですが、音色に時代を感じますね。)




ドラムには全く詳しくない私にとって青山さんといえば、昔プリズムに在籍していたということぐらいですね。
というのも、プリズムは(フュージョンに限らず)私が日本で一番好きなバンドですので。
正確に言えば、渡辺建さん在籍時のプリズムが好きです。

青山さんがプリズムに参加していたのは、アルバム『サプライズ』(1980)から『∞(永久機関)』(1983)までの5作。
それは第2期プリズムに相当し、よりプログレ志向を強めより硬派な音楽性を提示した時期です。
当時の大半のフュージョン・バンドがポップな方向へ走ったのとは真逆で、さすが“日本初のフュージョン・バンド”です。


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『SURPRISE』 (1980)
『COMMUNITY ILLUSION』 (1981)
『LIVE ALIVE(absolutely)』 (1981)
『VISIONS』(1982)
『∞(永久機関)』 (1983)

の5枚です。


『PRISM LIVE』(1979)を最後に、和田アキラさん(g)と渡辺建さん(b)以外のメンバーを一新し、第2期が始まります。
第2期ではドラムスに青山純さん、キーボードに佐山雅弘さんが参加し4人編成となります。

佐山さんは『SURPRISE』1作のみで脱退、『COMMUNITY ILLUSION』からはサックスも兼任する中村哲さんが加入します。
中村さんといえば近年、中島みゆきさんのバックでサックスを吹いているので、個人的には親しみがあります。

そんな第2期プリズムの1作目の『SURPRISE』は以前に当ブログで紹介しました。
「KARMA」「UNFORGETTABLE」の2大名曲をはじめ佳曲を多く収録し、ファンの間でも人気の高い盤です。

今日はプリズム諸作の中でも、特にマイナーな『∞(永久機関)』を紹介します。
1983年リリースの、第2期プリズムの最終作になります。



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CDプリズム 『∞(永久機関)』



キーボードが中村さんに交代した『COMMUNITY ILLUSION』以降の4作は、プリズム諸作の中でも異質といえます。
その中でもラスト2作は、1991年の初CD化以来再発されず長らく廃盤状態だったため、よりマイナーたらしめています。
(去年、第2期の5作品全てがT限定で再発されました。このチャンスをお見逃しなく!)

デビュー当初はハードでプログレ的な硬派な面と、ライト&メロウな所謂フュージョン的な面の二面性が売りでした。
それは空や海の写真を使用した青を基調とした爽やかなジャケットにも表れています。

ところが第2期に入ると次第にライト&メロウなサウンドは後退し、プログレ色を強めていきます。
ジャケットもコズミックな雰囲気になり、その音楽性を象徴しているといえます。
このサウンドの変化は、佐山雅弘さんに代わって加入した中村哲さんの影響が大きいです。
特に本作はプロデュースのクレジットが「中村哲&プリズム」とあるように、中村さん主導で制作されています。

プリズムといえば、まず和田さんのテクニカルな弾きまくりギターを思い浮かべますが、本作ではギターは控えめです。
今まで以上に中村さんのサックスの出番が多いですが、それさえサウンドに溶け込んでいて全く出しゃばっていません。
プリズムの醍醐味といえる各パートのソロの応酬は影を潜め、トータル的なサウンド・プロデュースがなされています。
1曲目「View In Your Eyes」からプリズムらしからぬサウンドに、初めて聴いた時には戸惑いました。


PRISM / View In Your Eyes



弾き倒して畳み掛けるプリズムらしさはなく、その空間的なサウンドには試行錯誤が感じられます。
妙な冷たさと暗さがあり、暗雲立ち込める雰囲気さえ漂ってきます。
中島みゆきで喩えれば、「中島さんご乱心時代」のアルバム『中島みゆき』に似た冷たさを感じます。
この時のプリズムは、中村さんにイニシアティブを取られてしまい、完全に方向性を見失っています。

以下、曲目です↓

1.VIEW IN YOUR EYES  (中村哲)
2.MIDDLE OF THE CIRCLE  (中村哲)
3.TALKIN' TO YOUR EYES  (渡辺建)
4.〇×△□※’S COMING SOON!  (和田アキラ / 中村哲)
5.SHADOW OF THE JUNGLE GYM  (和田アキラ)
6.FIRST TIME I SAW YOU~AFTERIMAGE  (渡辺建)
7.A MUTTER OF A BOY (EXIT OF ENTRANCE?)  (青山純 / 中村哲)
8.LIVING IN THE MOOD (DANCING FOR YOU)  (中村哲)


全8曲中、なんと5曲で中村さんが作曲しています。
1曲目からギターの目立たない淡々とした曲が続き、4曲目でやっと元気なギターが聴けプリズムっぽさを感じます。
そんな安堵も束の間、次の曲ではまた中村ワールドに引き戻されてしまいます。

アルバム中の白眉は、渡辺さん作曲の6曲目「FIRST TIME I SAW YOU~AFTERIMAGE」でしょう。
無伴奏ベース・ソロで始まり、やがて和田さんの瑞々しいクリーン・トーンのギターが加わります。
アルバム『THE SILENCE OF THE MOTION』(1987)の私の好きな曲「IN THE AFTERNOON」を彷彿させるメロディーです。

和田さんの速弾きや泣きのギター、そして渡辺さんのメロディアスなフレットレス目当てのファンには不評であろう本作。
実は私も20年前にCDで買って以来、ほとんど聴いてませんでしたが、今日久々に聴いたら物凄く気に入りました。
ギターが控えめではあるものの、アルバム『MOTHER EARTH』(1990)にも似た感触を感じるのは私だけでしょうか?
これは私にとってのヒーリング・ミュージックです。(一般的に言われるヒーリング・ミュージックでは勿論ありませんので…)



本作を最後に青山さんと中村さんが脱退。サポートメンバーを入れつつも和田さんと渡辺さんの2人体制となります。
サポートの深町純さん(key)脱退などの紆余曲折の末、1988年に木村万作さん(d)が正式加入しトリオ編成に。
この和田+渡辺+木村のラインナップの頃が、私は一番好きでした。

2000年に渡辺さんが脱退し、岡田治郎さん(b)が加入しますが…
この時点で私はプリズム熱がいっきに冷めてしまいました。
岡田治郎さん、間違いなく素晴らしいベーシストなのですが、これは好みの問題ですので仕方ありません。



フォローという訳ではありませんが、YouTubeに岡田さんと平原綾香さんの素敵なデュオがありました。
「チュニジアの夜」をたった2人でやっています↓

平原綾香 × 岡田治郎/Night in Tunisia


しかし私にはもう、このようなベース演奏は食傷気味です。


まー。






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