チャーリー・マリアーノ『ミラー』,ソプラノのマウスピースとリガチャー購入 | 愛しのジャンポール

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元BASSIST、現在ALTO SAX吹いてます♪

ヘンな音楽とかフツーの音楽とか、楽器、サクラ大戦、スズメ、カエルさんとか… 
ドーデモイイ日記ですがよろしくよろよろですのだ (・o・)

 
12月15日(土)くもり雨



みなさま
コンバンまークマ



昨日まであった熱も、今朝起きたらすっかり下がっておりました。
あの激しい下痢と吐き気は一体何だったのでしょうか。
ノロウイルスって1日や2日で治るものなのでしょうか?

滅多に下痢をしない私です。
あんなに苦しい思いをしたのだから、やはりノロウイルスだったと信じたい気分です。






今日は熱も下がったことなので、早速マウスピースとリガチャーを買いに行きました。



マウスピースは先日注文したセルマーのスーパーセッションです。
開きは「I」です。

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スーパーセッションはBARIと並び、ジャズやポピュラー音楽ではソプラノのマウスピースの定番中の定番です。
エリック・マリエンサルが使用していますが、私は金子鉄心さんの影響が大です。

本当は一番開きの大きい「J」が欲しかったけど、野中貿易に在庫が無くいつ入荷するか不明とのことで断念。
野中に在庫が無いということは、買う人があまりいないぐらい開きが大きいということなのでしょうか?

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ハイバッフルを好む私ですが、ハイバッフルではありません。
しばらくはこのマウスピースを使ってみて、欲が出てきたらメタルやハイバッフルのを試そうと思います。



リガチャーは、まだ初めてのソプラノなのでとりあえず手頃な物を、ということで…
セルマーの純正のにしました。

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本当は2本ネジで元締めの昔の純正のが欲しかったのですが、今はこれにモデルチェンジされてしまってます。

お金があればヴァンドレンのオプティマムかBGのトラディションが欲しかったんですけどね…
あぁ、小金持ちになりたい。(大金持ちでなくてよい。)



装着したらこんなカンジ↓

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それとキャップがないので、キャップも購入しました。

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こんなキャップが2625円(定価)もします。高すぎです。




以上3点、2割引で合計16296円の買い物でした。
本当にお金のかかる趣味ですのだ。


実際に吹いた感想は、まだ吹いてないので吹いたらまた書きます。
書けたら書きます






それから、ソプラノ購入の記念にCDを買いに行きました。
(しょっちゅう買ってるので記念もくそもありませんが…)

念願のソプラノを入手したのだから、当然ソプラノの音がモーレツに聴きたいではありませんか。
よってソプラノの聴けるCDで今1番欲しいものを買うことにしました。

それは、これです↓



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CDCHARLIE MARIANO “MIRROR”



チャーリー・マリアーノの1971年録音の『ミラー』です。デヴィッド・スピノザ(g)、トニー・レヴィン(el-b)、ジョージ・ムラーツ(b)、ラルフ・マクドナルド(per)、アイアート・モレイラ(per)他、参加。プロデュースはトルコ人のアリフ・マーディン。ジャズをはじめアレサ・フランクリン、ビージーズ、カルチャー・クラブ、そしてノラ・ジョーンズまで手掛けた重鎮プロデューサーでした(2006年死去)。

チャーリー・マリアーノはとても日本に縁の深い人でした。日本ジャズメンを代表する渡辺貞夫とは親友と呼べるほどの仲です。また一時は日本人ジャズ・ピアニストの秋吉敏子と結婚(1963年結婚、65年離婚)していました。その2人の間に生まれた子供がマンディ満ちる、と言えばジャズ・ファンでない方にも親近感が湧くかと思います。

話を戻します。本作がリリースされた1970年前後といえば、米国のジャズ・シーンが低迷していた時代。多くのジャズメンが渡欧し新たな地で活路を見い出し、また多くのジャズメンはロックやエレクトリック楽器等のジャズ以外の音楽要素を取り入れて新たなサウンドを模索し始めました。

C・マリアーノも例外ではなく70年代にはヨーロッパへ移住しています。そして音楽性もこれまでのジャズに囚われず、ロック・ビートや電化サウンドは勿論、さらに民族楽器によるエスニックなメロディーの導入も行います。本作ラストの曲「マドラス」がそうで、南インドの民族楽器“ナガスラム(Nagasuram)”で南インドの伝統的メロディーを吹いています。


YouTubeにナガスラムを演奏している動画がありました↓


オーボエと同じダブル・リードの楽器です。


1曲目「ヒマラヤ」からコルトレーンのシーツ・オブ・サウンドのようなソプラノに圧倒されます。ソプラノばかりでなく2曲目「シャウト」ではアルトによるハードでブルージーな無伴奏ソロで始まりますし、タイトル曲「ミラー」のイントロでは全員でフリーを思わせる激しい演奏もしています。その一方、映画『おもいでの夏』のテーマ曲の4曲目ではミステリアスで美しいフルートを聴かせてくれています。

参加ミュージシャン達の演奏も聴きもので、当時まだ殆ど無名だった彼らの若い演奏が聴けます。スピノザのギターはこの時から既に素晴らしく、3曲目「Fマイナー・ハッピー」はで主にワウを使った流暢なソロをたっぷり堪能出来ます。幻想的なパット・レビロットのフェンダー・ローズも絶品です。ジョージ・ムラーツがピツィカートとアルコを使い分けて多彩なのに対し、トニー・レヴィンは地味で目立ちませんが堅実な演奏です。



Charlie Mariano - Himalaya





裏ジャケットの写真が不気味なので載せます↓

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なんか白目を向いてるみたいでこわいです。



よくジャズ・ロックの名盤として紹介されている本作ですが、南インドの楽器とメロディー、スペイシーで瞑想的なサウンド等は無国籍でサイケチックでもあり、実にプログレッシヴな作品です。70年代前半はマリアーノにとって最もクリエイティブで面白い時代だったと言えます。

もっとプログレッシヴなのを追いたい人は、ヤン・ハマーやジャック・ブルース、ジョン・マーシャルらが参加した76年の『Helen 12 Trees』も要チェックです(マーキーから国内盤仕様が3000円で出てるけど高いので私はまだ未聴)。またジャーマン・ロックのエンブリオの『We Keep On』(72年録音、74年リリース)にもゲスト参加しております。






【おまけ】


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CD渡辺貞夫 “Sadao & Charlie Again”


ストレート・アヘッドなジャズの苦手な私が、何故か持っているというこのCD。約40年ぶりという2人の共演を記録した、2005年12月のライブ盤です。

渡辺貞夫さんは本作の少し前ぐらいから、楽器をスターリングシルバー(銀製)に換えています。それは鳴らすのにパワーの要る楽器で、多くのジャズ奏者がこぞってマーク6などの枯れた音の楽器を使う中、ご高齢にもかかわらず敢えて負担の大きいスターリングシルバーを使用しているのです。リードもコシの硬いヴァンドレン青箱を使っていますし。「楽をしたら楽したような音になる。それでは聴き手に伝わらない」というようなことを言ってました。

話がどんどん逸れそうなので戻します。実に約40年ぶりとなる再会です。渡辺さんの演奏は少し遠慮気味のようにも感じられ、マリアーノに対する渡辺さんの敬愛の念を随所で感じます。まさに再共演出来たことの喜びに溢れた演奏… ジャズが嫌いだと言っている私でもこの老練の2人の演奏を聴くと、ジャズ云々を超越した爽やかとさえ言える感動を覚えます。そんな素敵なアルバムです。

マリアーノは渡辺さんとは10歳の差、この時82歳です。比べてしまうとさすがに歳を感じてしまう演奏ではあるけど、まだしばらくは現役でいけそうだ!と思いました。しかし残念ながらこの3年半後、2009年6月にマリアーノは他界しました。






P.S. ソプラノのCCシャイニー・ケース(色=パステルグリーン)、ネットで注文しましたのだ。わーい!




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