今回は、アドレスV125が走行中エンストし再始動しなくなったケースです。
現車を確認してみますと、バッテリーが弱くセルを回す事が出来ない状態です。
バッテリーリッドカバーを取り外してピンク色矢印のバッテリーを点検していこうと思います。
バッテリー電圧が約5Vと異常に低いので、良品バッテリーに取り敢えず入れ替えてみます。
バッテリーを入れ替えてセルを回してみるとエンジンは問題なく始動します。
単にバッテリー不良が原因かと思いましたが、念の為充電電圧も測定していく事にします。
バッテリー充電電圧が全く有りませんので、取り外したバッテリーの充電をしながら、バッテリー電圧がない原因を調べていく事にします。
原因としては、ステータコイル、レギュレートレクチファイヤ、配線の断線・ショート等が考えらられます。
先ず、ステータコイルの点検をしていこうと思います。
黄色矢印のボルト・フューエルキャップを緩めて、メットインBOXを取り外していきます。
燃料タンク内にゴミ等の異物が入らない様にフューエルキャップ(ターコイズ色矢印)を取り付けておきま。
下の写真は上のオレンジ色囲み部分を拡大したものです。
黄色囲みがステータコイルと車体のハーネスを接続するコネクタ端子となります。
コネクタを抜きステータコイルの点検を行いますが、異常なく正常です。
次にレギュレートレクチファイヤ~ステータコイルの間の配線点検とレギュレートレクチファイヤ単品の点検をしていこうと思います。
先ずフロントバスケットを取り外していきます。
インナーレッグ側左右の黄色矢印のプラスネジ4本を緩めて外していきます。
フロントタイヤ後方左右の黄色矢印のクリップを取り外していきます。
黄色囲みのフロントカバーを車両前方に取り外していきます。
黄色囲みのウィンカーのコネクタ端子を抜き、フロントカバーを取り外します。
ターコイズ色矢印がレギュレートレクチファイヤです。
レギュレートレクチファイヤ(ターコイズ色矢印)から引き抜いたコネクタ(黄色囲み)とステータコイル間の配線の導通を検査していきます。配線に異常は有りませんせした。
ターコイズ色矢印のレギュレートレクチファイヤを取り外して点検をしていこうと思います。
単品検査の結果、断線箇所が有りましたので故障と診断し、新品部品を発注していきます。
後日、新品レギュレートレクチファイヤへと交換し、完全充電済の古いバッテリーをバッテリーテスタで検査した後取り付け、充電電圧を測定してみる事にします。
充電電圧が回復しているのを確認した後、カバー類を元通りに組付けて作業完了となります。
今回の故障原因のレギュレートレクチファイヤ(ターコイズ色矢印)です。
下記のブログにも関連情報を載せていますので、宜しければご覧下さい。
※今回の故障は、レギュレートレクチファイヤが故障し充電できない状態で走行し、バッテリーがインジェクションシステムを動作できない電圧まで低下してエンストしたものと思われます。
ユーザー様に確認した所、当日セルの回りが弱くキックで始動させて走行してエンストしたとの事で、この時点だレギュレートレクチファイヤは故障していたと思います。