The Cambridge Lover’s Knot Tiara
ダイアナ妃が身に着けたことから、記憶に残っている方も多いであろうこのティアドロップ型の真珠が美しいケンブリッジラバーズノットティアラ。別名は「永遠の絆」
現在のティアラは、ケンブリッジ公爵夫人オーガスタ(プリンセス・オーガスタ)が1818年に所有したティアラを1913年に、ケンブリッジ公爵夫人オーガスタの孫娘であるメアリー王妃(エリザベス女王の祖母)がデザインをコピーして作成したものです。
オリジナルを所有していたケンブリッジ公爵夫人オーガスタは1818年に初代デューク・オブ・ケンブリッジ(ジョージ3世王の7人目の息子)と結婚しました。
(オリジナルのティアラを身に着けたケンブリッジ公爵夫人オーガスタ Princess Augusta of Hesse-Kassel)
エリザベス女王の祖母であるメアリー王妃は、1914年、母方の家系が所有していた真珠とダイヤモンドを使って彼女の祖母(ヘッセのプリンセス・オーガスタ)が結婚前に家族から与えられたティアラのコピー製作をガラードに依頼しました。
この時、ティアラは「スパイク」の上段にいろいろな宝石を取りつけたり、外したりできるようになりました。
(エリザベス女王の祖母メアリー王妃 )
スパイクの上にパールを付けることもできましたが、現在外された真珠はペンダントトップになってる模様。
デザインはフランスの影響強く、19本の透かし細工アーチのデザインに各々のダイヤモンドがリボンの結び目のようになっており、その下から東洋の真珠19個それぞれが下がり、ダイヤモンドが囲っています。
メアリーは祖母 ケンブリッジ公爵夫人オーガスタPrincess Augusta のティアラを子供のころから賞賛していました。祖母の死後、ティアラは彼女の娘でメアリーの母の姉妹であるメクレンブルク公爵夫人オーガスタPrincess Augusta of Cambridge, the Grand Duchess of Mecklenburg に残されました(メアリーの叔母は仲が良く、メアリーにティアラをしばしば貸していました。)
そして叔母の死後、更にその孫娘、モンテネグロの王太子妃ユッタの所有となりますがモンテネグロ王国の消滅に伴う動乱の中で所在不明に。
1953年のメアリー王妃の死後、ティアラはエリザベス2世女王に渡りました。そしてエリザベス2世女王は結婚祝いとしてダイアナ皇太子妃にそれを与えました。そして、彼女はチャールズ皇子との結婚の間(1981-1996)、しばしばそれを愛用していましたが離婚の際、女王に返還されました。
1983年4月1日
NEW ZEALAND - APRIL 1983: Diana, Princess of Wales wears a tiara in New Zealand during April of 1983. Diana told of a lonely existence in her married life to Prince Charles in audio tapes aired by the U.S. television network NBC on March 4, 2004.
ダイアナ妃はこのティアラが実はかなり重い作りであることから、実家に伝わる通常より軽いスペンサーティアラを身に着けることを選んでいました。
ティアラだけ出も美しいのですがダイアナ妃が身に着けるとさらにティアラの可憐さや美しさが際立つ気がします。
What a beautiful tiara! The diamonds and pearls perfectly compliment each other as they move around the tiara, and it looks stunning on Princess Diana’s blonde hair
このドレスの写真はこちらからどうぞ→●
これと同じデザインとして作られたと言われるのが、ロシア最後の皇妃 ニコライ2世妻のアレクサンドラのティアラです。
彼女はヴィクトリア女王の孫娘でドイツ出身。なお、エリザベス女王の夫であるエディンバラ公フィリップ殿下は姉の孫。(なのでロマノフ家のDNA鑑定には英国やロシア王家の血を両親からひくフィリップ殿下が協力しました。)
このアレクサンドラ皇后の姑にあたるマリア皇后(デンマーク王女)の姉は、英国王エドワード7世妃でアレクサンドラ・オブ・デンマーク(フィリップ殿下の祖父の姉妹)。英国王エドワード7世はヴィクトリア女王の王子。
仲良し姉妹だったマリア皇后とアレクサンドラ王妃。アレクサンドラは英国に嫁ぐときのティアラを、妹が嫁いで縁のあるロシア風に作るようにリクエストをしたそうです。このティアラはまた今度ご紹介しますね。
【英国王室】 祖父‐父‐息子 (フィリップ‐チャールズ‐ハリー)家系図 ⇒●
【デンマーク王室⇒ギリシャ王室⇒英国⇒英国王室】遺伝子強すぎ→●
【英国王室】 祖父プリンス・フィリップと孫プリンス・ハリー 未来写真?比較→●
ヘンリー王子 幼少期写真&父子そっくり写真→●
若きエリザベス女王とチャールズ皇太子(子供時代から若かりし頃)→●
ティアラも輝く美しさなのですが、やはりダイアナ妃の髪色と合っていて、互いが高めあうように美しいですね...。