この時期のタイは真夏。一年で一番暑い時期、らしいす。よってオフシーズン。
今回は一人旅ではありませんでした。連れアリ。
バンコク、スワンナプーム空港に夜12時くらいに到着し、そのまま空港内で過ごし朝一のエアアジア機で北の都チェンマイへ。
今回の旅行の目的の一つは、このエアアジアに乗ること。
アジア最安(=世界最安?)と言われるマレーシアの爆安航空会社。タイの国内線にも多く進出しています。
空港使用料、荷物チャージ等全部合わせてバンコクからチェンマイが800バーツ2400円。ちなみにバンコクからチェンマイの距離は、東京から青森の先っぽと同じくらいあります。この値段に惹かれない人って、いるのでしょうか。安いぜエアアジア。
機内サービスは全くナシと言っていいくらい。毛布すら有料です。あと、座席が自由席の飛行機って初めて乗りました。早いもの勝ちって(笑)。もちろん人数は制限しているので吊革はありませんでしたが。
北の都チェンマイでは飯を楽しむ。
ナイトマーケットには思いつく限り全ての麺ものご飯ものの屋台が並んでます。カオカームー(豚足ご飯)ウマかったー。
ゲンゴロウの炒めたのもあります。この時はトライしませんでしたが、後で食べたらけっこうおいしかった。
自転車で30分くらいかけて行ったカオソイの名店は最高にウマかったなー。カオソイとは、平打ち中華麺をタイカレーのスープにいれたもの。
お寺は大きい所でなくて小さなところでも趣があってよろしい。
ゲストハウスの数の割には観光客と思しき人は少なく、安価で快適な部屋がいっぱいです。食べ物の値段も安く、いい場所だよチェンマイ。
2泊3日して、さらに北の町パイへ。
ここ数年で欧米人の間で一気に人気が出た小さな町、らしいです。
旅行者の少ない、自然が綺麗で静かな町に行ってみたいなー、なんてたまに思うのですが、そんな場所は旅行者を受け入れてくれません。
だから旅はいつでもそのバランス探し。
そういう意味でパイはすごくバランスの良い町。多少欧米人に荒らされまくった感はありますが。
350バーツのバンガローは目の前にパイ川という川が流れていて、テラスに寝転がってビール飲みながら川で遊ぶ子供らを眺めていました。何もしないということが立派に旅の目的となることを証明するひと時。
しかし、見ているうちについに耐えかね、今年30歳になる男も川に飛び込む。
象にも乗りました。
背中の籠に乗るんじゃなくて、直乗り。ぶっとい毛が自分の足と擦れて、ちょっと痛い。
川で鼻から水をザブザブかけられ、背中をゆすってドボンと落され、思う存分象と遊びました。
バイクでツーリングもしました。
ちょっとコケました。
あらためて見てみると、膝や肘にケガをしてる外人だらけです。
みんなコケてるのね。
ちなみにパイでは、飲酒もノーヘルも警察に止められません。逆に言うと、止めてくれません。
決しておすすめはしませんが、すべては自己責任ですので。
あっという間に一週間。
タイ北部、いい所だよ。
さて、次の目的地は南。南の島。
延べ26時間のバス移動。チェンマイ、バンコクと繋いで着いたのはラノーンという町。海沿いにあるミャンマーとの国境の町。
ここには一泊して両替して飯食うくらいしか用事は無い。
目的地は、ここから船で2時間の島、パヤム島。
地球の歩き方には島の名前すら載っていなくて、ネットで調べてもとにかく日本人の方からの情報が少なく、苦労しました。
何があるってわけでもない島です。人が少ないってだけです。あとはきれいな海と、ジャングル。
公共の電気、ガス、水道は無く、車すらありません。
バイクが通れる幅2メーターくらいの道が島内に3本くらい通ってて、あとは長ーいビーチ。
島で最高級なんじゃないの!?っていう海沿いの綺麗なコテージで過ごしました。一日900バーツ。
ボディーボードとか貸してたのでおもわずやってみたらけっこう楽しい。海に馴染み無く過ごしてきたので何度も溺れかけたが。
下手くそではた目には哀れな姿だったかもしれないが、3キロの浜辺で波遊びしてるのが3人くらいしかいないので思う存分没頭した。ボディーボード買っちゃおっかなー。
飽きたら浜辺のレストランでビール飲んで飯食ってオセロやって昼寝して…。こんな静かな海もあるもんなんだ。
このレストランのおばさんの料理がとても美味く、新鮮な食材で作るプーパッポンカリー(カニの赤カレー炒め)やチューチークンナム(エビの赤カレー炒め)はこの旅行のベストディナーでした。
シーカヤックで沖に漕ぎ出してみるものの、2回ほど連続で高波に垂直にひっくり返され意気消沈。夜、目を閉じても頭の中が揺れてた。
こんなに海で遊んだの生まれて初めてかもしれない。
あっというまの3泊4日が島で過ぎ、おもいっきり後ろ髪引かれながらバンコクへ。
電気もガスも無い島にテレビや新聞があるはずもなく、デモ隊衝突事件については一切知りませんでした。
そして地元市民も事件を全く無視するかのように水ぶっかけ祭りに没頭。
ソンクラン。
タイのお正月を祝う、水ぶっかけ祭り。町中で水鉄砲銃撃戦が繰り広げられ、商店やゲストハウスの前を通ればバケツで氷水ぶっかけられ、すれ違う人の顔に水溶き小麦粉みたいな白い泥を塗りあい、タイ国中をずぶ濡れにする恐怖のお祭り。
バンコクでとくに激しい場所がツーリストタウンのカオサンロード周辺。
というのを聞いて、きっと羽目を外した外人旅行者が地元のお祭りをエスカレートさせてるんだろなーって思ってました。
違ってました。
旅行者も楽しみます。一日くらいは。
タイ人は4日間ずっとぶっかけ合ってます。
ソンクランを避けるため朝早くカオサンから離れてショッピングモール街で一日過ごして、夜そろそろ祭りが落ち着いたころを狙ってゲストハウスに帰ってきたのに、タクシー降りて100メートルくらい歩くうちにバケツ3杯ほど頭からぶっかけられてしまいました。
まあそれでもわからんでもない、と言えるのはこの暑さ。
これまでの人生経験史上もっとも暑かったのは東京の真夏だったのですが、バンコクの真夏が軽く上回ってしまいました。
日差しも凄けりゃ湿度も凄い。不快指数250パーセントくらいでした。東京も同じなのですが、熱帯のコンクリートジャングル、やばいです。
あとバンコクは、これまで行ってきた場所の中では図抜けて物価が高い。宿も食い物も、お土産も。
そんなわけでバンコクに着いてからずーっと不機嫌だったわたくしの態度が、バンコク好きの連れの逆鱗に触れてしまう。そんなこんなでさらに機嫌がわるくなるわたくし。
バンコクでこの旅初めてのエアコンルームにしたことが最大の救いでした。
もうちょっと涼しい時期だったら良かったのかもしれないけどなー。とにかく真夏のバンコクは、キライ。
楽しい時間てのはほんとあっという間に過ぎます。
あれよあれよと言う間に成田。
さ、寒い。
また行こう、パヤム。バンコクは…最小限でいいや。
帰りのそのままの足で友達の結婚披露宴。
盟友とともに何年ぶりかにステージに立つ。いやー楽しかった。ありがとうじゅんちゃん。
バンドをきれいさっぱり辞めてしまった今の自分にとっては、ただひたすらに楽しい記憶。また何年か、もう誰も忘れちまった頃にまたやりたいね。
いっぱい遊んだら、働かなきゃならん。
また山の上で半年。
ずーっと遊ぶことばかり考えてる俺には、この半幽閉生活はちょうどいいのかも。
そして、働いたらまた遊びに行かなきゃいけない。
人生は、そういうバランスでできてる、と思います。















