マーカス・バッキンガム氏は、ケンブリッジ大学卒業後、ギャラップ・オーガニゼーションで17年間、世界トップレベルの職場やリーダー、マネージャの調査に携わります。その膨大なデータが、「さあ、才能(じぶん)に目覚めよう」の中に出てくる強み発見ツール「ストレングス・ファインダー」につながっていきます。(「ストレングス・ファインダー」については、別途書きます

そのバッキンガム氏は、どの著書でも一貫した主張を行っています。
それは、
人は、もっとも得意な分野でもっとも創造力を発揮し、
最高の成果を得ることができる。
自分を強いと感じさせる行動、それがあなたの強みだ。
そして、この本では、それをさらに掘り下げ、見つけた「強み」をどう生かすか?を徹底的に説いています。
実質的に「さあ、才能(じぶん)に目覚めよう」の続編といっても良いですね。
本書で、著者は一般に信じられている神話を3つ挙げます。
神話1:成長するにつれ、人の性格は変わる
神話2:人はもっともも弱い部分で、もっとも成長することができる
神話3:すぐれたチームのメンバーは、チームのためならどんなことでもする
これらの誤った思い込みを解きほぐし、日々の生活から自分自身の「ストレングス・ステートメント(強みの宣言文)」を見つけ、それを正確で一般性のある文章に書き起こしていきます。
そして、見つけた強みを生かし、弱みを封じることで、あなたは最高の成果を生み出すことができるのです。
このときに役に立つ切り口が、
強みを見つけるための(SIGN)
Success=過去の成功があるか?
Instinct= 本能的に反応しているか?
Growth= 成長しているか?
Needs= ワクワクしているか?
強みを生かすための(FREE)
Focus=強みを仕事のどこで生かすのか?
Release=見逃しているチャンスはないか?
Educate=自分自身のスキルアップを図っているか?
Expand=強みに沿って仕事を拡大しているか?
弱みを封じるための(STOP)
Stop=その仕事をやめる
Team Up=チームを組んで補完する
Offer Up=仕事を、自分の強みのある方向へ持っていく
Perceive=視点を変える
この本は、読むというよりも、実践するためのガイドブック。
日々の生活で抵抗なく使える強力なツールです。
「さあ、才能(じぶん)に目覚めよう」を読んでから読むほうが、より実感して読めるかもしれません。
そしてなによりこの本は、自分の強みを認識し、それを活かすことこそが幸せに生きるための鍵なのだと、改めて実感させてくれるのです。