南北朝争乱の英雄「二世物語」新田兄弟編①[北陸王朝開創] | 跡部蛮の「おもしろ歴史学」

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 新田義貞はもちろん、鎌倉を攻め落として北条政権(幕府)を滅ぼした南北朝争乱の英雄の一人です。

 

 今回はその義貞の遺児二人の兄弟をテーマにしてゆきますが、まずは新田義貞という武将についての新解釈が示されていますので、そちらからご紹介したいと思います。

 

 義貞は、同じ清和源氏の足利尊氏が後醍醐天皇(大覚寺統)に叛いたのち、宮方の軍事指揮権を委ねられますが、軍事的才能は楠木正成に遠く及ばず、九州から東上してきた尊氏に敗れ、京を失いました。

 

 その後、義貞は後醍醐の皇子である恒良(つねなが)親王を奉じ、越前金ケ崎城(敦賀市)に拠ります。

 

 あくまで後醍醐天皇の忠臣としての行動であるというのが一般的な解釈ですが、このとき義貞は宮方の軍事指揮権を剥奪されており、後醍醐の王朝とは別に恒良親王を即位させ、「北陸王朝」開創の野望を抱いていたというのが新解釈のあらましです。

 

 尊氏が持明院統の天皇を奉じて北朝を開いたように、義貞も北陸で独立した地方政権を誕生させようとしていたというのです。

(つづく)

 

明けましておめでとうございます。

一日も早いコロナ撲滅と皆さまにとってよい年となりますよう祈念いたします。

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