「軍師官兵衛」切腹の危機の謎⑤[囲碁事件] | 跡部蛮の「おもしろ歴史学」

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『黒田家譜』には、こんな話が掲載されています。


石田三成・増田(ました)長盛(ながもり)大谷吉(おおたによし)(つぐ)の三奉行は、晋州城攻略などについて相談するため、(ハン)(ソン)から官兵衛のいる東莱(トンネ)ヘ下り、官兵衛の宿所をたずねて面会を乞いました。


しかし、官兵衛は浅野長政と囲碁の対局中。


二人は奉行らを待たせて碁を打ち続け、対局が終わったところで奉行衆を呼びます。


ところが、三成らは、


「かの囲碁の声を聞き、孝高(官兵衛)・弾正(長政)の早く出合わざる事を怒りて、すみやかに立ち帰りける」


という行動に出ます。


二人が碁に興じていることがわかっていたので、怒って帰ったというのです。

 

 官兵衛らは人を待たせて囲碁を打っていたのだから、三成らが怒るのもわかります。


 ここまでは官兵衛が悪いといえますが……。


(つづく)


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