『映画 魔法つかいプリキュア! 奇跡の変身!キュアモフルン!』を観ました。
『魔法つかいプリキュア‼~MIRAI DAYS~』放送直前の特番内で、本編を丸ごと放送していたのでね。
魔法学校の校長より、魔法界で行われる大魔法フェスティバルに誘われたみらいたち。
100年に一度だけ復活し、一人だけの願いを叶える魔法石に願いを込めるのが最大のイベントだ。大勢の参加者たちの中からモフルンが選ばれるが、あまりに無欲な願いのため、校長は困り顔。
そんな中、全ての魔法つかいを滅ぼそうとするダークマターが会場を襲う。みらいとリコは魔法つかいプリキュアに変身して立ち向かうが、圧倒的な力に敗れ去り、魔法石と共にモフルンまで連れ去られてしまい……といったお話。
10年近く経って続編が作られるくらいだし、『魔法つかいプリキュア!』という作品が良作とされる理由は何となく分かります。
が、個人的にはチト苦手でね。他のプリキュア作品に比べるとクサいというか、何故か『まほプリ』だけは照れを感じて正視できないんですよ(笑)。お話を根幹をなす、みらいとリコの友情物語とか特にね。
映画版である本作が描いているのは、みらいとモフルンとの“友情”……というより“絆”かな?
人生の半分以上を共に過ごしているみらいとモフルンは、常にお互いを大事にした上で相手の幸せを願っているけど、それよりももっと根っこにある、まずは一緒にいたいという気持ちをストレートに伝えるのが見どころです……が、こういうところが照れくさいんだよね(笑)。
本作のゲスト、かつキーパーソンであるクマタとダークマター。ちょっとしたダジャレを解せる人であれば、両者の関係にも気付けると思います(笑)。
本作は孤独という病を患ったクマタが健全になるまでのお話です。
はぐれ者のクマタが世の中を憎み、背を向けるのは孤独が理由でした。魔法がつかえるせいで異端視された挙げ句にクマタは孤独になり、その寂しさから人格を歪ませます。
でも、クマタにとってのモフルンのように、自分を理解した上で受け入れてくれる人は必ずいるはずなんですよ。世の中って意外と広いんだし。
幼児向けでありつつ、実は根暗な中学生の悩みを題材にしているようにも思えます(笑)。
テレビシリーズも作画クオリティは十分高いと思えますが、映画ともなればそれ以上。特にキャラの表情の豊かさが秀逸で、実に活き活きしている!
本作で作画監督を担当している上野ケンさんって、そこまで詳しくないんだけど、かなりいい絵を描かれるんだよね。手癖を見る限り、キュアモフルンはこの人のデザインなのかな? いつかシリーズのキャラデザからやって欲しいなぁ。
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ところで本作と言えば、挿入歌を歌っている、AKB48時代の渡辺麻友さんの起用が印象深いです。
本編=テレビシリーズでも本人役として出演していたのを思い出しますが、あれを見る限り、まゆゆさんは我々の住む世界=ナシマホウ界の住人ではなさそうな臭わせ方をしていました。
そう、まゆゆさんが芸能界を引退した理由は、人間界から魔法界へ帰るためだったのです……と思い込む方が夢があるだろう?