観てます、『ザ・スクールコップ』 | Joon's blog

Joon's blog

どんな傑作にも100点を、どんな駄作でも0点を与えないのが信念です

TOKYO MXの早朝5時より放送しているスーパー大映タイム(←当ブログ限定の呼称です)。

『こまらせないで!』に続くのは『ザ・スクールコップ』です。『アリエスの乙女たち』、なかなかやらないなぁ…。

 

警察で将来も嘱望されている山下は、次々に問題を起こした挙げ句に署長の座を降ろされ閑職に追いやられる。

が、これはある目的を遂行しようという山下の思惑通りの事だった。とある事件をきっかけに、山下は青少年たちの悩みの温床となる学校への潜入捜査を提案するものの、警察の権威や体裁ばかりを気に掛け反対する上司たちに嫌気が差していたのだ。

説得を諦め、違法と知りつつも山下は独自に計画の実行を決意。山下の熱意に心を打たれ協力を惜しまない人々が集まり、今ここに、闇の潜入捜査班が結成される……といったお話。

 

未成年ばかりで構成されているものの、学校も立派な社会の一つです。そこで何が行われようとも、警察どころか大人が介入できないどころか、調査すらままなりません。

それをやろうとする有志が集まった、闇の潜入捜査班の活躍を描いた作品です。

まぁ似たところで、特命刑事が学生を装って事件を調査する『スケバン刑事』がチラつきますね。

 

学生に成りすまして生徒や校内を調査する、『スケバン刑事』でいうところの麻宮サキに当たるのが恵子と富子なんですが……ここで本作に感じるフラストレーションとして、闇の潜入捜査班の人員構成が挙げられます。

捜査班の全8人中6人は警察や少年院の職員で、こちらは成人した上で教育者でもあるのに対し、学生として潜入する未成年の捜査員がたった2人ってのが少なすぎやしませんか?と。

生徒=子供同士として共感した上で本音を引き出せるのもまた子供。恵子と富子でなければ番長の丸藤の本音も聞き出せたなかっただろうし、そういう意味で捜査には最も重要な役回りだと思うんですよ。もちろん事件を根っこから解決するのは大人なんですが。

腕っぷしには自信があるようで、10人くらいに囲まれての大乱戦に陥った際、たった2人で戦った上で勝利するのはフィクションの度が過ぎると思うんだよ。アクションドラマと割り切ってくれるならまだしも、だったら主役はこの二人になっちゃうし。

大人:子供の比率が4:4、せめて5:3人くらいでも良かったように思えます。

余談ながら、恵子と富子を演じるのはそれぞれ、伊藤かずえさんと仁藤優子さん(おおっ…)。まぁ、恵子の方はかずえさんという時点で、どんな窮地に陥ろうが1ミリの不安もよぎりません(笑)。

 

”現代の仕置人”なんてワードが出てくるからには必殺シリーズよろしく、クライマックスに大立ち回りがあるんだろうと想像する人は少なくないと思います。

そんなカタルシスを今か今かと待ち通しながら観ていても、それがやっと出てくるのは5話ってんだから、ずいぶん引っ張るなぁと。

本作が勧善懲悪としてスカッとしにくいのは、ここにあるんだよね。どちらかと言えば、犯人捜しに重きを置いた刑事ドラマになるのかなぁ。

 

ビデオ撮影による映像もコメディ色を色濃くしているし、どうも大映ドラマって感じがしないな~とも思う人も少なくないと思います。

が、これを見てしまえばいかにも大映ドラマ、それどころか最強すぎる布陣で、まさに大映ドラマオールスターズが集う超豪華な作品なのです。ほとんどが毎回登場するレギュラーってんだから、そりゃもう!

そんなキャストを見る限り、どうもあの泣き虫先生のお話を思い出しますが、それもそのはず、

タイトルロゴもどことな~く似てませんか(笑)?

本作の三浦洋一さんとマッハ文朱さんを、それぞれ山下真司さんと和田アキ子さんに入れ替えたら……もうそのまんまやん!

 

にしても…岡田奈々さん、登場するシーンの7割くらいは走ってるな…。