観た、『女王蜂』 | Joon's blog

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どんな傑作にも100点を、どんな駄作でも0点を与えないのが信念です

『女王蜂』を観ました。

 

昭和27年、伊豆の天城にある月琴の里。大道寺家にある大時計で一人の男が殺されていた。

男は大道寺の一人娘である智子に結婚を申し込もうとする3人のうちの一人だった。

等々力警部が捜査を始めると同じ頃、京都の弁護士の依頼で大道寺家に着いた金田一は独自に捜査を始める。

大道寺家の主人である銀蔵の元には、智子を京都に連れて行くのを阻止しようとする旨の怪文書が届き、数日前に智子に近付いてきた多門という男が容疑者に挙がる。

どうやら事件は19年前に大道寺家で起きた殺人事件を発端とするもので、東小路家との因縁が絡んでいる事に気付く金田一は……といったお話。

 

原作は横溝正史さん、監督は市川崑さん、そして石坂浩二さんが金田一耕助を演じる劇場作品の第4弾です。

シリーズとしての連続性はないですが、人里離れた田舎町、猟奇的な連続殺人、膨大な量の登場人物といったお約束は今作でも踏襲しています。

つまり、今回もまた登場キャラの名前と関係性を覚えるのに労力を使います(笑)。自分で家系図を作りながら見るのもアリなんだろうけど、キャラ名と顔がリンクしにくいという問題が…。

映画力が足りない俺ッチは、たった一度の鑑賞では理解できないので、繰り返し観る事でジワジワと面白さが伝わる作品だと思っています。その際は、あまりスパンを空けてしまうと先の鑑賞で得た知識を忘れちゃうので…。

 

正直、金田一シリーズ(と便宜的に呼ぶ)って毎回やってる事は同じなんだよね。

大家に起きる連続殺人を捜査しているうちに、3世代に渡る怨恨が浮かび上がるというパターンは、もはや毎度お馴染みです。男女の愛が成就できないのがほとんどで。

そして、また照明のない家が舞台という(笑)。あんな雰囲気だし、暗いだけで怖ぇーんだから、電気点けてくれ…。

 

基本的にかなりヘビーな話ですが、ところどころに入るギャグ要素が緊張感を解してくれるんだから、バランス調整(?)も巧みです。

等々力警部役の加藤武さんや大滝秀治さんなんて、大マジなシーンのはずなのに出てるだけで面白味があるもんなぁ。

そもそも金田一もちょっとした変人で、これは石坂さんというキャスティングがよくハマります。これが古谷一行さんの金田一になると、気さくで人好きのする感じのイメージですが、コミカルではないんですよね。

 

そんな古谷さんが出ているテレビ版、原作は同じですからやっぱり複雑な話で理解しにくかった覚えがありますが、映画版とはまるで違うお話に思えた記憶。

映画版の記憶が新鮮なうちにテレビ版を観直そうかな?

 

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