観た、『スモーク』~その2~ | Joon's blog

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どんな傑作にも100点を、どんな駄作でも0点を与えないのが信念です

また『スモーク』を観ました。

▲違和感が半端じゃないけど、こんなロゴしか見当たらない

 

前回の感想はコチラから。

 

ニューヨークのブルックリンを舞台にした人情話です。

ドギツいセクシー&バイオレンスシーンもない、ほっこりした気持ちになれる地味な良作で好きなんです。

 

毒舌でふてぶてしい言動が目立ちますが、実は最強レベルの人情家であるオーギー・レンのキャラが本作の魅力の大半です。

息を吐くように人を傷付ける雑言がポンポン出てくるような人でありながら、本当に自分を求めてくれる人には婉曲的に優しさを見せる、要は思いやりのあるヘソ曲がりです(笑)。ラストの、クリスマスの話がその極みです。

3年もかけて貯めた全財産をパーにされても怒り散らす事なく、自分を裏切った元妻の相談に乗った上で助けてやるような、金に執着しないところもカッコ良い。

オーギーを演じるのがハーヴェイ・カイテルさんという時点でどうせ悪役だろうと思いがちですが(笑)、その辺にいるチト取っつきにくいオッちゃんくらいの、いつもとは違う役柄が新鮮です。

かと言って、100%の善人でもないところに、ちょっとした安心感があります(笑)。

 

そんなオーギーが、娘の更生のために力を貸して欲しいと懇願する元妻ルビーのためにポンと大金を渡してやりますが、元はと言えば盗まれたお金です。

泥棒が盗んだ金を盗んだラシードが、自分のミスで全財産を失わせてしまったオーギーへの賠償としてこれを払い、オーギーはそれをルビーにくれてやる。その後、泥棒は捕まり、彼らが盗んだお金の行方は分からず終い。

これって、マネーロンダリング成功と言っていいんじゃないでしょうか(笑)?

やろうと思えばお金を追う事もできるんでしょうが、警察が働かないほど人情噺は面白くなるんですよね。

 

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