買った、『もうひとつのMONSTER』 | Joon's blog

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先日も綴った通り、現在『MONSTER』熱が再燃しているのでね。

この勢いに乗じて、そういえば欲しかったけど買うのを忘れていた『もうひとつのMONSTER』を、遅ればせながら買いました。

 

オーストリアの病院で職員3人が殺された。

犯人は”斧の殺人者”と呼ばれる連続殺人犯グスタフ・コットマンで、職員を斧で惨殺した後、謎の言葉を言い残し自殺した。

著者はこの地区で起きた二つの事件を思い出した上で、無関係に思えた両者には関連性があり、そこにコットマンも関与しているのではないかと仮定する。

そして、これらの事件に類似性のある前例とも言える、いまだ不明な点が多いドイツで起きたあの事件について再検証を始める……といった内容。

 

“もうひとつの”と言っても外伝どころか漫画ではなく、文字ばかりの解説、もしくは考察本です(ある意味で続編と言ってもいいかも)

いわゆる考察本と一線を画しているのは、とあるジャーナリストが関係者(=『MONSTER』の登場キャラ)へのインタビューを通して事件を振り返る、まるで実際に起きた出来事のように書かれている点です。もちろんこのジャーナリストは作品には未登場で、ヴェルナー・ヴェーバーという名前も架空の人物名でしょう。

随所にある写真はさておき、挿絵の一環としてインタビューを敢行した関係者のイラストがありますが、これは少々絵心のある著者によるスケッチで、画調から察するに、日本の漫画家ナオキ・ウラサワさんに大きな影響を受けているようです(笑)。

 

あたかも実際にあった事件を取材したかのような書き方は、言うならばフィクションドキュメントというか、フェイクノンフィクションってところでしょうかね。

何の先入観もない人が読んだら実際に起きた事件だと騙されてしまいそうな仕掛けに満ちた、“本著はフィクションで云々”といった文言も見当たらないあたり、実に洒落の利いた本なのです。

どうせ騙すなら、この事件を漫画化したのが『MONSTER』なんだぜ?くらい言っちゃってもいいかも(笑)

 

…とまぁ、まだ序盤の数ページしか読めていませんが、なかなか面白そうな内容です。何気に、もう20年も前に出ていた本だったんですね。

個人的に今でも待望している『MONSTER』の実写版は、これを基に作っても面白いかもしれません。これをアニメでやるのは寒すぎますから。

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