『あぶない刑事』を観ました。
▲このポップなタイトルロゴは未だに違和感…
横浜の港署に勤めるタカとユージは、型破りな操作で犯人を追い詰める刑事。
ある晩、中光製薬で殺人事件が発生。研究者が殺されただけでなく、新薬に関する資料も破壊されていた。この事件を受けて中光製薬の株は暴落し、競合メーカーであるコスモ製薬の株で30億もの利を得た鳴海に目を付けるタカとユージ。
二人は鳴海の秘書である緑の身柄を預かるが、そこを傭兵の豹藤が襲撃、緑を奪われてしまう。
豹藤の居場所を突き止めながらも、緑の身に迫る危機について口論するタカとユージは単独で行動する事に。豹藤を発見し銃撃戦が始まるが、その中でタカが重傷を負ってしまい……といったお話。
当時、『あぶない刑事』=あぶデカの話題性は知っていましたが、まるで興味のなかった俺ッチ。
近々新作の映画が作られる話が聞こえ始めた頃、BS日テレで再放送が始まるとの事で、遅まきながら話のタネに見てみる気になったんですが、これがけっこう面白い。
令和の今や”刑事(警察)モノ”と呼ばれるジャンルは絶滅寸前、捜査や推理は不可欠ながら、使うのは頭ばっかりで身体をほとんど使わない印象です。
そんな頭デッカチな作風より、銃や車で容赦なく犯人を追い詰める方が刑事モノとして、痛快劇としても面白いと思うんだよね。
あぶデカの大きな魅力は、タカとユージのコンビ。
ベッタベタな相棒である事が常ではない距離感が良いんですよ。コミカルなシーンも多く、これが要らないと思う人もいそうですが、オチャラケをやれるくらいの余裕があるという表れなんじゃないかと。他で例えればジェームズ・ボンドとかコブラみたいなね。
どうでもいい話ですが、テレビ版では柴田恭兵さんが最初&舘ひろしさんが最後というキャスティングの並びが、劇場版になると逆転するのが興味深いですね。
タカはその辺にあるバイクを拝借しがちというテレビ版あるあるの一つは本作にもあります。
多くは舘ひろしさんが運転していますが、本作=劇場版という事で、かなり危険なスタントをこなしています。並走するバイクからダンプカーの荷台に乗り移るシーンは確実に大きな見どころです(走行中に乗り手を失ったバイクがどんな動きをするのかを知るにもいい)。
放送前、劇中には暴走行為があるけど製作者の意思を尊重して以下略といった断りがありますが、そんな心配はご無用、あんなの舘さんじゃなきゃやらないから!
ラスト、タカとユージに迫る危機(?)には爆笑しました。
ああいうのを使うとCGが使えない時代云々とか言い出す人もいるでしょうが、使える時代だったとしても、あんな所でCGなんか使う方が不粋ですよね。ああいう大らかさというか、コミカル要素が強めなあぶデカだからこそ許されるシーンです。
テレビ版人気が高じて作られた劇場版とは、テレビ版を見ていた人に向けてのご褒美のような側面もありますからね、いわゆる”あるある”的な要素が散りばめられていると嬉しいものです。
個人的に気になったのは劇伴。そもそもテレビ版は劇伴の曲数が本当に少ないので、この劇場版で新曲が書き起こされるかと思いきや、まさかのテレビ版の使い回し、かつ主題歌&挿入歌もテレビ版そのまんまという、ここまで来ればもはやファンサービスですよ(笑)。
同意しか求めませんが、やっぱ挿入歌は『RUNNING SHOT』だよな! 行くぜっ、ハッ!
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…って事で、かなり乗り遅れましたが、最新作『帰ってきたあぶない刑事』に向けた予習も順調です。
できれば劇場版全作を観てから行きたいけど……間に合わないからいっか!