観た、『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』 | Joon's blog

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どんな傑作にも100点を、どんな駄作でも0点を与えないのが信念です

年の締め括りに見る作品はチトこだわりたいという事で、2023年ラストとして『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』を観ました。

 

西暦2201年。ガミラスとの戦いで絶滅寸前に陥っていた地球は復興を果たし、繁栄の道を歩んでいた。

かつてヤマトの乗組員だった古代は、輸送船の護衛任務の最中に謎のメッセージを受信。銀河系外で巨大な白い彗星が出現し、行く先々の惑星を侵略、もしくは破壊をし続けているという。

宇宙で起きている危機を見過ごせない古代だったが、これを他人事と捉える地球連邦は耳を貸そうともしない。それどころか、ヤマトの廃艦処分を下してしまう。

古代を初めとする元ヤマトの乗組員たちは、軍への反逆を覚悟でヤマトを発進。メッセージを発していたテレサのいる星へと向かう。その道中、ヤマトは白色彗星の艦隊に遭遇、これを撃退する。

白色彗星=ガトランティス帝国の大帝ズォーダーはヤマトに目を付け、ヤマトに因縁のある男を出撃させる……といったお話。

 

近々、リマスター版がリバイバル上映されるらしいですが、映画館に観に行くつもりはありません(バンダイが絡んでいると思しき一律料金システムも気に入らないし)。

だって、ドバ泣きしちゃうんだもん(笑)。

そうしょっちゅうではないにしろ何回か観ている作品だし、歳も取って冷めてしまってるだろうなと思いつつ今回の鑑賞に臨んだところ、我ながら引くほど泣いたよね。しかも、泣きポイントが増えているんだから我ながら手に負えません(笑)。

いいオッサンがみっともねーなー!と言われようが、本作を観て、せめて目頭がチト熱くなるくらいの感受性はいつまでも持っていたいものです。

 

近年では本作のリメイク版=『宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち』という作品が作られましたが、本作=オリジナル版が揺るぎない名作である事を確約してくれる作品でした。俺ッチとしては珍しく途中切りするくらいにコレジャナイ感に富んでいたからです。

確か、古代の前に何故かズォーダーが現れて、愛がどうとかとかグシャグシャと御託を並べるシーンがあった回かな? 悪役として描かれるキャラに、不可抗力気味に悪行に走らざるを得ないバックボーンをでっち上げてしまうのが近年のリメイク作品の良くない点(の一つ)です。

敵は酌量の余地もない絶対悪でいいじゃないですか? 過去の悲しい出来事なんて要らねぇ、そしてうるせぇ(笑)!

 

劇場用完全オリジナル作品でありながら151分という尺の長さも異例であり、ヤマト人気がどれほどのものだったかが伺えます。

あえてダメ出しをするなら、長尺だからって多くを詰め込みすぎているんですよね。特に後半は盛り上がりっぱなしで、起承転転転結くらいに感じます(笑)。

燃えるわ泣けるわで、本当にカロリーを消費する作品だから、観るペースは数年に1度くらいでいいんですよ。

 

いつも以上に泣いたのはエンディング曲『ヤマトより愛をこめて』が流れるところで、”うちゅうせんかんやまと”なんて言葉なんか入っていないのに、キチンと作品にリンクしているのがいいんですよ。

曲の1番は総じて本作のテーマを、2番はエンディング後の世界を想像できるんだから、これぞ主題歌、さすが阿久悠さん!

歌っているのは沢田研二さんで、注目すべきはこれを歌った年代。本作の公開は1978年で、ジュリーさんが『勝手にしやがれ』でレコード大賞を獲ったのが1977年。

当時は見下されていたであろうアニメ作品ごときの主題歌に去年レコ大を獲った人を起用するのって、令和でもなかなか真似できないんじゃないんですかね? ジュリーさんが、今でもたまにライブでこれを歌っているという話を聞くと嬉しくなりますね。

 

重い印象が強い本作の中で、無心で熱くなれるのはヤマト発進のシーンですね。

海面から飛び立つヤマトのバックに流れる『元祖ヤマトのテーマ』、ふふふ震える~!

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Blu-ray版の映像特典は静止画が満載、かつ最後のテロップの内容が異なるバージョンを収録しているようです(こっちはまだ未見)。

 

デジタル作業でさほどの手間が掛からないからなのか、作画ミスを修正している点は許せませんね。

山本はそんな敬礼をする奴じゃないんだ!