『仮面ライダー THE WINTER MOVIE ガッチャード&ギーツ 最強ケミー★ガッチャ大作戦』を観てきました。
宝太郎=仮面ライダーガッチャードを初めとする錬金アカデミーの面々は、錬金術により生み出された生命体ケミーの捕獲に成功。そこに現れた謎の怪人たちを追ってきた、英寿[エース]を初めとする、かつてデザイアグランプリの参加者たち。
宝太郎や英寿らが共闘する中、英寿の仲間が何者かの手によりケミー化させられてしまう。その上、レベルナンバー10のケミーが5体も現れ、これらは同じくレベルナンバー10でありながら人間の言葉を話せるケミー、クロスウィザードの仕業だった。
3人を元の姿に戻すため宝太郎と英寿らは、レベル10のケミーらを捕獲する“最強のケミー捕獲ゲーム”に参加する……といったお話。
昨今では卑しい大人によりトレーディングカードゲームが歪んだブームを引き起こしていますが、『仮面ライダーガッチャード』はそこに乗っかった作品に思えます。だからって、ああいう(無秩序な)社会現象にまでは至らないでしょう。
何しろ、まずケミーが可愛くないってところから始まるよね(笑)。
ホッパー1とか、鳴き声にやや愛嬌を感じるくらいで、あんなデカい節足動物とか現れたら猛ダッシュで逃げますよ(笑)。そんなホッパー1くん、人間の言葉を喋らすと意外と口が悪いんだな…。
ケミーというのは錬金術による生み出された生命体との事ですが、動物やら虫やら植物ならまだしも、UFOや飛行機、しまいにゃ城までもがケミーと言い出すんだから、テレビ版=本編を見ていても意味が分かりません(笑)。
基本的にケミーは自分の名前しか喋れず、それだけで喜怒哀楽を表現しなきゃならないんだから、これを演じる声優は大変ですね。しかもケミー役にはベテラン声優を多用するんだから、ある意味においては贅沢極まりない作品なのかもしれません。
本作で登場する、”降り立つ気高き神秘”に先を越されたような名前(笑)の新ライダーも見どころの一つです。
…なんだけど、ネットニュースやらオモチャメーカーやら、公開初日から大っぴらにネタバレさせてしまう配慮のなさにはガッカリしますね。せめて公開から1週間くらい黙れないのかよ。
劇場版に新ライダーが出るのは毎度の事ですが、その先まで言っちゃうのが不粋なんですよ。“この新ライダーは誰が変身するんだ?”くらいに留められないものかと。
殊にバンダイというメーカーに対しては、商売っ気を大優先させたいのは分かるけど、映画の楽しみ方を知らないなら映画に関わるなと言いたい。公開初日に見ない方が悪いんじゃん?とでも言いたげな態度がナメてます。
オモチャの宣伝がかなり遅めだった『シン・仮面ライダー』は、かなり厳しめの箝口令が敷かれていたんだろうな。
劇場版となると最終ボスになるゲスト俳優が招聘されるものですが、今回はそれがありません。
舞台挨拶等でも両作のレギュラーに混じって本宮奏風さんがいる程度で、そもそも本宮さんは本編=テレビ版で釘宮リヒトという役を演じてるし、なら最終ボスはどんな奴なんだ?と思ったら、実に意外な人でした。
なるべく早めに見に行った方がいいよ?とだけ言っておきましょうかね。
ギーツ組の再登場は当然なんですが、出演メンバーが少なすぎやしませんか? 謎に推されていたパンクジャックとか出るかと思ってたんだけど。
変身まではしなくても、『~ギーツ』という作品における和みの存在たる景和の姉ちゃんは登場して欲しかったんだ…。
まぁ、ご本人のトラブルではないからセーフだったけど、珠美=宝太郎のお母さんを演じる南野陽子さんも無事(?)に登場しています。個人的に、ナンノさんの出演は『~ガッチャード』という作品を観るためのモチベーションの一つなので…。
公開を中止すべきだとか言い出すバカもいたんだろうけどね、そんな愉快犯に付き合う必要はないから強行突破で正解です。
ナンノさんが東映ドラマに出るという事で、多くのオジサンが予期したであろうあのネタは、ついに本作で解禁しちゃいました。やれやれ。
ところで……九堂りんねを演じる松本麗世さんって、乃木坂46時代に福神入りする前=まだ垢抜けてなかった頃の西野七瀬さんを思い出しませんか? 髪型もひと役買っているんでしょうが、斜め前方から顔を映した時、奥の方の目元を見ると、そんな感じがするんですよね。
まぁ、テレビ本編が始まって1クールも過ぎようとしている現在、未だに誰もそんな事を言っていない時点で、俺ッチが見るいつもの幻覚なんでしょう…。
にしても、仲間になったクロスウィザードをそんな名前で呼んじゃうとか、無邪気すぎるぞ宝太郎よ。
ちょっと不健全なオジサンはドキッとしたぞ…(笑)。
こちらも毎度おなじみの話ですが、
最強の副読本たる劇場プログラムはもちろん買いです。
ちなみに800円で、特に写真の多さは相変わらず。宝太郎の学校でのテストの点数も丸分かりで、これじゃ母ちゃんにも怒られますよ(笑)。
叱られて家を飛び出す宝太郎に珠美=ナンノさんがアドリブで放った、あのひと言(土佐弁)についても言及されていますよ。
☆ 追記 ☆
映画公開直後のテレビ版=本編の16話を観ましたが、たまたま早めに本作を観たから良かったものの、本編のみの情報ではナニソレ事象が多い故、先週の放送を見逃したのかと感じる人も多いんじゃないかな。
要は劇場版を見てなきゃ通じないんですよね。映画版は15.5話にあたるという事でもあるというか。
映画版とは番外編みたいなもので、本編の延長線上にあるのは当然だけど、本編に影響を与えないよう分をわきまえるのが番外編としてのマナーだと思うんですよ。
“真の最終回は映画版で!”みたいな無配慮を感じます。