『アバター』を観ました。
元海兵隊員のジェイクは、死んだ兄の代わりとして惑星パンドラへ向かう。
パンドラはアンオプタニウムという鉱石が豊富な星で、大量採掘をするため軍備を増強するが、先住民ナヴィへの立ち退き交渉が捗らずにいた。
そこで立案されたのがアバター計画で、ナヴィに似せた生命体と操作者の神経をリンクさせる事でこれを自在に操り、ナヴィとの交渉を図るというもの。そのアバターの操作者こそがジェイクの兄だったのだ。
アバターを通して、なんとかナヴィの一族と接触に成功したジェイク。アバターを操作する時間も募り、徐々にナヴィの文化を理解し始めたジェイクは、ナヴィの女性であるネイティリと心を通わせ始める。
そんな中、一向に交渉が進まないどころか、ナヴィに肩入れをするようになったジェイクにしびれを切らしたクオリッチ大佐は、ナヴィの拠り所である魂の木への攻撃を開始する……といったお話。
本作が公開された2009年、スタジオジブリ作品とフルCG作品は見ないとイキッていた当時の俺ッチは、映画史上最高のヒットを飛ばしたなんて報せも気にする事なく、まぁいつかは観てみよう程度の感覚でいたものです。
それから年月も過ぎ、遅ればせながら実はフルCG作品でない事を知り、いよいよ観てみようと思い鑑賞に臨んだわけですが……これは映画館で観るべき作品だったなと、今さらながら後悔しています。
本作の見どころとして真っ先に挙げられるのは、ビジュアルの美しさでしょう。
画面が美しすぎる故にフルCG作品と勘違いしていたんですが、キチンと人間が演じるシーンもある上で、ナヴィ関連についてはフルCGで描かれるという棲み分けがあったんですね。
確かにCGで描かれるシーンは多々ありますが、いちいち緻密に描かれ、その解像度の高さこそが映画館の大画面で満喫できる見どころだったんだと思います。
公開から10年以上が経過した今に観ても、古さを感じないどころか新鮮です。
余談ながら、あそこまで手が込んでいながら、エンドクレジットは6~7分しかないのもいいですね。
観る前や観始めの頃はナヴィの、あの真っ青な体や特徴的な顔=バタ臭いデザインを受け入れ難いと感じる日本人は少なくなかったんじゃないかな? あたかも海外ゲームみたいなデザインというか(笑)。
でも、観進めているうちに感情移入するようになるというか、ネイティリなんて普通に可愛く見えてきたもんね。
どんな世界でも、笑っている女性はそれだけで可愛く見えるものだと、改めて実感しました。
監督のジェームズ・キャメロンさんと言えば、最も知られているのが『タイタニック』。
万人向け、特に女子供に媚びたロマンティックな作品を作るようになってしまったと落胆したファンも少なくなかったでしょう。
「キャメロンよ、本当のアンタは『エイリアン2』や『ランボー 怒りの脱出』(の脚本)でやってくれたような、ズガガガガうおおおお!的な、銃と爆発がいっぱい出てくるような作品がやりたいんだろう?」と感じる古いファンにとっては、そんなキャメロンさんっぽさを少々垣間見れたと感じる作品でもあるんじゃないでしょうか?
でも、ミリタリー要素を強めに描けば女性客を逃してしまう事も知っている(?)からこそ、ロマンスやファンタジー要素も取り入れて万人向けに、つまりエンターテインメント性を高める作風にしたとも言えるでしょう。
子供に向けては、戦争の発端とはどういうものなのかというのを知って欲しいですね。
タイトルから、自分が仮想空間にダイブし、その先で自分の分身=アバターが活躍するとかって話かと思ってたんですがね。あくまで一つの現実世界内で、物体でしかない人造ナヴィに自分の精神をリンクさせ、一個の生物として行動させる――催眠や暗示により人間を操るシチュエーションのある映画は多々あれど、アバターとして考えるなら新味のあるアイデアです。
リンクが切れると一気に無防備になるのもヒヤヒヤ感があります。
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俺ッチが買ったのは↑のエクステンデッド版ですが、劇場公開版・特別編・エクステンデッドエディションの3種と特典ディスク2枚が付いた豪華版です。本作を深く知りたいならコレでしょう。
…最後に、どうでもいい余談。
♪ジェームズ・キャメロン監督は~、シガーニー・ウィーバーに頼りがち~♪
以上、レイザーラモンRGさんによる、たった一つしかない“アバターあるある”でした。