観た、『機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島』 | Joon's blog

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『機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島』を観ました。

 

地球連邦軍の独立部隊の母艦であるホワイトベースが次の目的地であるベルファストへ向かおうとする中、帰港しているカナリア諸島の一つであるアレグランサ島にいるジオンの残敵を掃討せよとの命令が下る。

モビルスーツを搭載し島に向かった一行だったが、そこにいたのは年端の行かない子供ばかり。別方向で調査を続けるアムロの前にモビルスーツ、ザクが現れ、アムロの乗るガンダムを圧倒する。

無人島であるという情報は覆され、一行は撤退を余儀なくされる。ザクとの戦闘で行方不明になったアムロを残して…。

目が覚めたアムロは、島で大勢の子供と自活するドアンと出会う。隠されたガンダムを探し出し、島を脱出しようと試みるアムロだったが、凄腕パイロットとしての激しさと子供を指導する優しさを備えたドアンの人間性に興味を覚え……といったお話。

 

最新技術で描かれる初代ガンダムのスピンオフ作品という事で、本作は思いの外ヒットしたようです。

それこそ、初代ガンダムをリアルタイムで体験したような、いい歳こいたオジサンが観に行ったという報告(ブログやTwitter等)も多かったですしね。

 

そんな感じで、既に見た人の感想を断片的に見聞きしましたが、やはり自分の感性を以て丸々一本の作品を観るのって大事だなと、つくづく感じます。

というのも、その辺で言われている感想や評価とは、まるで異なる作品に思えたからです。

抜きん出た傑作ではないけど、目も当てられないほどの駄作でもない、つまりは普通くらいの作品だったのかなと。『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』もそんな程度だったし。

 

観終えてみると、やけに疑問を感じるところが多かったなーというのが真っ先の感想。

今の表情や動きは何?

それ、ハハハで終わらせちゃうの?

そこで帰投させちゃうのはどうして?

…と、強めに思ったのを挙げてみました。

こういうのは他人の考察を鵜呑みにするより、自分で咀嚼して解釈するのが映画としての楽しみ方ですが、そんなのが多くてチト疲れます。

特にアムロは、何か行動を起こす前に一つ二つ謎の仕草をする事が多く、一歩違うと挙動不審気味にすら見えてしまいます。

 

『~THE ORIGIN』(シリーズ)は完全にシャアをフィーチャーしたお話でしたが、本作ではアムロを多めに描こうとしているのがいいと思います。

アムロと言えば、アニメ史における不健全キャラのパイオニアですが(笑)、見ず知らずの人たちとコミュニケーションを図らざるを得なかったり、大空と大地という地球の天然自然の中で過ごす生活が、今後のアムロを健全にさせて行く過程の一つでもあったんじゃないかとも思えますね。

ああいう体の動かし方があったおかげで、シャアとの最終対決もそれなりに戦えたんだろうなと。

…が、健全どころか少々ワイルドになっているのはやりすぎかなと。

崖から降りるシーンでロープを木に巻き付けますが、アムロって機械弄りやらデジタル関連には強いけど、蝶結びすら綺麗にできない非アナログ人間だと思うんですよ。のっぴきならない状況下ってのもあるだろうけど、ロープ1本で崖から降りようとする勇気が起きる事すらあり得なさそうなものだし。

馬乗りになって人の顔をブン殴るなんてのもあり得ませんが、これはかつて2度もぶたれた事に起因するのかな…(笑)。

 

アムロとブライトの関係は、もうちょっと描いて欲しかったですね。

序盤ではお互いが目障りな存在と感じていましたが、アムロへの態度を反省できたブライトと、島の一件で視野が広がったアムロといった風に、二人ともそれまでのわだかまりを解消できるくらいに成長しているはずなんですよ。

なのに、二人のビミョーな関係は継続したままというのでは、映画の終わり方としてもモヤッとします。

 

真の主人公でもあるククルス・ドアンはと言えば、原作版を拡大解釈した上でORIGIN変換(笑)されたような、今の時代に描くならならこんなもんでしょうかね。そこまで強烈なキャラには感じませんでした。

アムロが出会った尊敬できる敵(かつ大人)の一人であるランバ・ラルはアムロの成長を一気に加速させましたが、ドアンさんはあまり思い返さないんじゃないかなぁ…(笑)。

 

今やガンダムの名は日本国民レベルで周知されていますが、その大半はオモチャの代名詞として認識していると思います。それ故に、オモチャとして商品化できそうなロボット=モビルスーツの出番は必ずあるものです。

ロボットバトルがあるのは結構なんですが、あたかもオモチャを数売りたいがために、そこまで出さなくてもいいでしょ?と思わせるほどに豊富な種類のロボットが登場する事には辟易します。ガンダムと名が付く作品の、スポンサーが変わらない限りは未来永劫に変わらない悲しい宿命ですね。

『ククルス・ドアンの島』なら、登場するモビルスーツはガンダムとザクが数機だけでいいんですよ。

 

本作の尺は108分と、割と長めです。

“ロボット戦を削って、その時間を人間ドラマに充ててよ?”という俺ッチの思いに対するアンサーが、“人間ドラマに時間を費やすけどロボット戦は削らない”という事なんでしょう。

観終えてみると、これ70~90分くらいで良かったんじゃないかな?と。

ただの一編で終わる作品の割に、モビルスーツのみならず、人間のキャラの頭数も多すぎなんですよ。

特にドアンが面倒を見る子供なんて、出番や役割を鑑みれば5人くらいで良くないですか? 役名も“子供A”“子供B”くらいでいいんですよ(笑)。

そーいや、どういう経緯であれだけの子供を引き取ったのかは語られなかったけど、そこは省略しちゃダメなところでしょ。

 

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Blu-rayが出てから、しかも海外版で観ればいいやと思っていましたが、思いの外、値段も安かったので↑の国内版を買いました。

海外版もこのくらいの値段になりそうだし、あと2年くらいは間を開けそうなのでね。このくらいの値段であれば、さっさと買っちゃっていいと思います。

 

『Gのレコンギスタ』も、もっと安価にしてくれ…。