観た、『海賊戦隊ゴーカイジャーVS宇宙刑事ギャバン』 | Joon's blog

Joon's blog

どんな傑作にも100点を、どんな駄作でも0点を与えないのが信念です

『海賊戦隊ゴーカイジャーVS宇宙刑事ギャバン THE MOVIE』を観ました。

 

海賊戦隊ゴーカイジャーを追ってきた宇宙刑事ギャバン。ギャバンはゴーカイジャーたちを逮捕し、宇宙警察総裁であるウィーバルの元へ連行する。

しかし、ウィーバルの正体は宇宙帝国ザンギャックのアシュラーダだった。ギャバンは処刑寸前のゴーカイジャーを救い出すが、アシュラーダにより宇宙最悪と言われるマクー監獄に連れ去られてしまう。

ギャバン=一条寺烈が、子供の頃に自分を救った男である事に気付いたゴーカイレッド=キャプテン・マーベラスは仲間と共に、これまでに脱出した者がいないと言われるマクー監獄に向かう……といったお話。

 

『海賊戦隊ゴーカイジャー』という作品は、過去のスーパー戦隊シリーズに登場した先輩戦士の登場が見どころの一つですが、まさか宇宙刑事との邂逅を果たすとは無節操というか、もはや何でもアリですね。

それ故、各作品の設定の矛盾を指摘するのは不毛の極みですよ(笑)。

後年の『スペース・スクワッド』の発端ともなるきっかけとも呼べる作品です。

 

ゴーカイジャー目当てで見ていたちびっ子たちの目にはどう映っていたのかは知りませんが、お父さんたちはギャバンに釘付けだよね。

全身銀メッキ&電飾で光り輝くギャバン(のスーツ)は、最新の造形技術で作られただけあって、思い出補正がなくてもカッコ良く見えます。夜のビル街なんか背景にすれば、特にね(本来ならそこはシャリバンですが)。

ギャバン=烈を演じる大葉健二さんもあれから30歳も歳を取り、さすがに当時ほどのキレは失っているものの、現役ヒーロー役で主演する若手俳優のへっぴり腰アクションとは比べ物になりません……とまでは言い過ぎかな?

何にせよ、未だあれだけ動けるんだから、烈は生涯現役で宇宙刑事を務めてくれそうな感じですよね。

 

カッコイイ要素満載のギャバンですが、どうにも気が抜けるのがギャバン用の劇伴ですね。

挿入歌『チェイス!ギャバン』のイントロやレーザーブレードのテーマ等、軽っる~いアレンジのせいで、あんまり熱くなれなれません。

オリジナル版を使うorわざわざアレンジし直すに当たって、どちらにせよお金が掛かるんだったら、前者でもいいんじゃないかと思うんですが…。

 

『ゴーカイジャー ゴセイジャー 199ヒーロー大決戦』同様、本作におけるギャバンも原作(テレビシリーズ)の主題歌から歌詞を拝借してセリフにしちゃうという、脚本の荒川稔久が開発したであろう、“知らないキャラであろうが誰でも手軽に表現できるシステム”を導入しています。

「あばよ涙、よろしく勇気!」とか……何言ってんの?と。

同じ言葉とは言え、歌詞とセリフ(=口語)を同一視できちゃうセンスには、ただただ絶句です。

近年の東映ヒーロー(特に仮面ライダー)には決めゼリフが設定されますが、後年になってこれを言わせておけば、そのキャラを表現(or再現)できると思っているんでしょうね。よくあるじゃない、ライダー大集合的な作品で、安く呼んできた声優にその辺のセリフを言わせる寒いシーンとか(笑)。

 

さて、ここでQ&Aの時間。

Q:ギャバンが異空間=マクー空間にあるマクー監獄に捕らわれてしまった。マクー監獄へはどうやって行けばいいでしょうか?

A:バトルケニアとデンジブルーのレンジャーキーを使う

――数あるレンジャーキーの中からこの二つの組み合わせが有効になるだけでなく、そもそもレンジャーキーってそんな使い方もあるの?と、色々とテキトーすぎて失笑です。

バトルケニア=曙四郎、デンジブルー=青梅大五郎、そして宇宙刑事ギャバン=一条寺烈を演じていたのが大葉健二さんだからという楽屋オチが根拠ですが、だったらゴーグルブラックとダイナブラック、マジイエローとビートバスターのレンジャーキーを組み合わせれば、幻夢界や不思議時空にでも飛べるんかいな?

曖昧こそが大いなる力の真髄だからね。

 

*************************

*************************

*************************

Blu-ray版の映像特典は予告編のみのショボ仕様です。

 

本作のエンディングテーマはギャバン要素を追加した『スーパー戦隊 ヒーローゲッター』で終わりそうな空気ですが(笑)、珍しく完全新規曲である、松原剛士さんと串田アキラさんの歌う『JUMP』は爽やかな名曲ですよ。