『荒鷲の要塞』を観ました。
▲いかにもドイツっぽいタイトル(ブラックレターというフォントだそうな)
第二次大戦下、アメリカのカーナビ―将軍がドイツ軍に捕らえられた。
イギリス情報部は将軍を救出するため隠密作戦を立案、スミス少佐を初めとする6人にアメリカ軍のシェーファー中尉を加えた隊が編成され、ドイツ軍の難攻不落とされる“鷲の城”への潜入を試みる。
犠牲者を出しながら、正体がバレながらも、どうにか城への潜入を果たしたスミスとシェーファー。二人はドイツの将校に尋問される将軍と、捕らえられた隊員たちとの再会を果たす。
その時、ドイツ兵を捉えていたはずのスミスの銃口がシェーファーに向けられ……といったお話。
第2次大戦を舞台にした、戦争アクション&フィクション作品です。
“クリント・イーストウッドさんが出演する戦争映画”という括りで、『戦略大作戦』と本作を観たんですが、コメディ寄りのあちらに対し(笑)、こちらはハード&シリアスな内容です。
けど、今作においてはイーストウッドさんは主人公ではなく(ビリングも2番目だし)、スミスを引き立てる役でした。
▲寡黙だけど、やる時はやる! 撃つ時は撃つ!
潜入アクションという事で、『ナバロンの要塞』に通じるところもありますね。
『ナバロンの要塞』はギリシャを舞台にしたWWⅡモノというのが目新しかったですが、本作は冬真っ盛りで雪に覆われた山間地帯が舞台で、こちらも新鮮です。
▲遠目に見ると、背景に溶け込んでいるようにしか見えない
冬季迷彩(雪迷彩?)を施した戦闘機を映画の中で見るのは初めてだったので、色んな地域(や季節)を舞台にしたWWⅡ作品って、まだまだあるんだなぁと実感します。
初めて見たと言えば、WWⅡ中にヘリコプターが登場するのは意外でした(あまりプラモで見ないし…)。
“難攻不落の要塞に潜入して将軍を救出する”というのが本作の主たる任務。
邦題にもなっているように、この“鷲の城”こそが舞台としての見せ場です。
▲実物はホーエンヴェルフェン城と言うそうな
山腹にポツンと建てられた巨大な城塞ゆえ、侵入も容易ではなく、移動手段はヘリかケーブルカーのみ。
さて、どうやって潜入するか、もしくは脱出するか
将軍を救出した後は城を大爆破して大団円……と思いきや、いかにもエンタメ映画といったお約束事をしないのが意外ですね(多少は壊しますが)。
将軍の救出より、むしろイギリスに潜入しているドイツのスパイを炙りだす事の方を重要視しているのが面白いんです。
▲本作における最重要シーン。見聞き逃し厳禁!
いわゆる、“敵を欺くにはまず味方から”といった黄金句がありますが、見ているこちらも混乱するパターンです。
真っ先に怪しいと思わせるのが主人公であり、隊長のスミス。序盤から仲間に黙っての個人行動も多く、何の含みもなく作戦に参加しているシェーファーにやられて終わるんだろうな~とか思いがちです。シェーファーを演じているのはイーストウッドさんですし、なおさらにね。
潜入アクションって事ですから、やはりアクションは多め。
中盤にロープウェーが登場するあたり、はは~んと思いがちですが、まぁその通りですよ(笑)。
▲分かりやすく合成が多いのがちょっと…
『ナバロンの要塞』もそうだったし、これは映画全般において言える事なんですが、こういうシーンで画面にフィルターを掛けて暗くしちゃうのって、せっかく体を張ってる俳優(もちろんスタントマンも含む)の頑張りを台無しにしちゃうのが勿体ないですよね。
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Blu-ray版は吹き替え音声(収録時間は少ないけど)と、当時のメイキングや予告編です。
Blu-rayとしてリマスター作業をしてはいるんだろうけど、ま~画質が良くないのがガッカリだったかな。