観た、『スーパー戦隊199ヒーロー大決戦』 | Joon's blog

Joon's blog

どんな傑作にも100点を、どんな駄作でも0点を与えないのが信念です

『ゴーカイジャー ゴセイジャー スーパー戦隊199ヒーロー大決戦』を観ました。

 

▲“海賊戦隊”や“天装戦隊”のワードはありません

突如、地球に襲来した宇宙帝国ザンギャックの大艦隊。

天装戦隊ゴセイジャーを初めとする、これまで地球を守ってきたスーパー戦隊は全ての力を振り絞り、辛うじてザンギャックを退ける。スーパー戦隊の戦士たちは変身能力を失い、その力はレンジャーキーに形を変えた。

そして数年後、ザンギャックの艦隊が地球に再来。先の戦いで壊滅したのは第1侵略艦隊に過ぎなかったのだ。

地球でお宝を探す傍ら、レンジャーキーの力を使ってザンギャックと戦う海賊戦隊ゴーカイジャー。そんな中、レンジャーキーを奪ったゴセイジャーは自身の力を取り戻し、ザンギャックを倒すためにゴーカイジャーとの共闘を申し出るが……といったお話。

 

スーパー戦隊における毎年恒例のVSシリーズでは飽き足らず、仮面ライダーに続けと言わんばかりに歴代戦士大集合!的な作品を狙ったようですが、こちらは変身できる人材が豊富すぎる上に歴史も深く、それらを総登場させる……なんて、せいぜい妄想止まりで終わっていい絵空事にしか思えません。

が、それを現実化してしまうんだから、なかなか狂った企画です。

▲これを映画館で観た時の画圧と言ったら…!

所詮はライダーのオマケ程度にしか見られていなかったであろうスーパー戦隊が、ようやく陽の目を見れるようになり、ついに&やっとここまで来たかと、長年に渡ってスパ戦を追いかけてきた年寄りとしては感無量な作品です。

本来なら、“海賊戦隊ゴーカイジャーVSゴセイジャー”で済ませて良かったものの(笑)、ここまでスケールがデカい作品になった事に乾杯!

 

これだけの頭数のスパ戦VSザンギャックの戦闘員=ゴーミン(&スゴーミン)との戦いは、もはや合戦です。

古今東西、多くの兵がぶつかる合戦を描いた映画は多々あり、時代劇であれば刀や弓、戦争作品であれば銃器と、時代背景に沿った兵器を使用しますが、それらも使いつつも殴る・蹴る・跳ぶといった体術を主軸に戦うという意味においては、映画史上レベルで稀有な合戦シーンであると言っても過言ではないと思います。現実的に考えると、1対1で戦ってばかりで能率が悪いんですが(笑)。

 

…でも、そんなアクションシーンを除けば、やってる事は“海賊戦隊ゴーカイジャーVSゴセイジャー”程度なんだよね。両戦隊が数チームに分かれて異世界に飛ばされるとか、とうにカビが生えてるシチュエーションをまだやるのかよと。

毎度お馴染みの極みたる江戸時代世界(?)はもういいよと思いつつ、女子に町娘コスをさせるド定番は必ずやって欲しい(笑)。だってほら、モネ&ルカがチョー可愛かっただろう(早輝も飛ばして欲しかった…)?

 

ところで、ゴーカイジャーって“豪快”とか“とんでもない奴ら”なんてワードで形容されている割に、せいぜい柄が悪いくらいで、そこまで破天荒ではないんですよね(笑)。もしくは、素直に感情を表さない天邪鬼ばかりが揃っているというか(まぁ3人に限った話ですが…)。

 

ところで、タイトルに“199”とありますが、

▲4年を待たずに変身しているあたり(1年前倒し)、よほどの危急を感じさせる

↑彼らも含めているんだっけ? 

正式なスパ戦構成員(?)ではない、協力者に過ぎない者がこれだけ集まっているんだ、アンタもさっさと駆け付けて来なさい、“青二才”よ…

 

大ピンチに陥ったゴーカイ&ゴセイジャーをレジェンド戦士が激励するシーンは、劇場で観た際は、恥ずかしげもなくボロ泣きしたものですが(笑)、ちょっと我に返ると「…何言ってんの?」感が半端じゃありません。

レジェンドを出すのは良いけど、良いセリフが思い付かないからって主題歌の歌詞を引用するのって寒すぎやしませんか?

別作品の例を挙げれば“よろしく勇気”とか、往年のテレビシリーズで1度でも言ったか?みたいな。荒川稔久の脚本は、こういうところが嫌いなんだよ。

主題歌の作詞を担当した方々の名を、“脚本協力”としてエンドクレジットに載せてもいれば、もう少し納得できたんだけどなー…。

 

…とまぁ、個人的にはところどころに小さな不満はあるものの、スーパー戦隊シリーズの歴史においては欠く事のできない作品なので、一見の価値はある作品だと思います。

しょっちゅうやられても氾濫気味で飽きられちゃうけど、いよいよ近付いてきたスパ戦50作品の際には、これ以上のスケール&ボリュームの映画を作って欲しいですね。

 

*********************

*********************

*********************

Blu-ray版は2021年に廉価版が出たようなので、スパ戦ファンを自認するなら保存版として買っておいてもいいかもしれません。

映像特典は、予告とかノンクレジットのエンディング(名乗りの再現はわざわざ撮り下ろし!)程度のものです。