観終えた、『仮面ライダーリバイス』 | Joon's blog

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『仮面ライダーリバイス』、ついに今日で最終回でした。

「なぁ、『仮面ライダーリバイス』ってどんな内容?」

「みんなで仮面ライダーになる話だよ」

といった感じで、ストーリーを盛り上げる策ではあるんでしょうが、場当たり的に新ライダーが続々と誕生してしまうのが引っ掛かる作品でした。濫造される新フォームですら食傷気味だというのに。

「この子、最近人気あるみたいだから変身させちゃわね?」みたいなノリで決まるようにしか思えないんだよ。

最終回に集まったレギュラーキャラで変身経験がないのって、母ちゃん=幸実さんとぶーさんくらいじゃない? それほどまでに、この世界には変身ベルトが氾濫しています。

個人的には幸実さんまでもが変身して、シリーズ初の家族全員が仮面ライダー!とかやるかと思ったけど、それよりは節度があってセーフだったかな。

 

大ボスであるギフを倒し、仮面ライダーとしてやるべき義務は果たした。世界を平和にした事だし、この時点で最終回としても良かったんだろうけど、世界に関わる大きな問題の中で生じた一個人としての大きな問題の解決を、残り数話を使ってわざわざ描いたのは良かったですね。狩ちゃんの確執や一輝の記憶の件とか。

ライダーも人間ですから感情に走りもするし、だからこそ私闘があっても仕方ないんですから。


余談ながら、狩ちゃんの問題が決着した時のリアクションには少々ウルッと来ましたね。人目もはばからず、子供のようにダディとの別れを嘆くとこ。

元々この人はライダーシステムの開発に没入するだけに生きてきた、無邪気の象徴なんですよね。それ以外の事にはサッパリ目を向けないオタク気質というか。

そんな狩ちゃんが初めて見せる人間味があのシーンなんです。普段は澄ましているような人が本能的な行動を取る、特に泣くシーンとかは心が動かされます。

 

一輝とバイスの関係の決着も意外でしたね。

前作『仮面ライダーセイバー』では、主人公の飛羽真がワンダーワールドの世界の住人になってしまうという悲しいエンディングと思いきや、蛇足の最終回でそうはならず、個人的には複雑な思いをしました。

全てをハッピーエンドに、主人公やレギュラーを消さないでおけば、数年後に控えているであろうライダー大集合的な映画にゲストで登場させる事もできるという嫌らしい作戦が見え隠れするんですよね。

まぁ、本来のターゲットであるちびっ子に悲しい思いをさせたくない配慮の一つだとは思うんですが、本作を観たちびっ子は何を思う…?

 

仮面ライダー50周年に登場した本作ですが、主人公の苗字を初め、どこかしらに“50”要素をねじ込んでいるのが散見されましたが、一番の極め付けは全50話という点ではないでしょうか?

基本、ニチアサ番組の放送は1年という期間が定まっていますが、振り返ってみれば、去年や今年はゴルフやマラソンや年末年始の特番といったニチアサ枠の敵による妨害が少なかった気がします。

8月いっぱいでピッタリ50話で完結するのはちょっとした奇跡で、神風を追い風にした作品だったのかもしれませんね。

 

とにかく、『仮面ライダーリバイス』という作品に携わった方々、お疲れ様でした!という、ヘソ曲がりな当ブログに似合わない(笑)、爽やかな締め方で本記事は終了です。