観た、『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART1』 | Joon's blog

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『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART1』を観ました。

 

ヴォルデモートを倒す鍵となる分霊箱。
デスイーターの犠牲になりながらも自分らを送り出そうとする仲間たちの助けを得ながら、ハリーはロンとハーマイオニーと共に、複数あるという分霊箱を探す旅に出る。
今やヴォルデモートに乗っ取られた魔法省も当てにできず、分霊箱がどこにあるのか、どうすれば破壊できるかも分からず苛立つ3人は仲間割れを生じさせながらも、どうにか一つ目の分霊箱の破壊に成功する。
その旅の途中で幾度なく見掛ける印に気付いた3人は、印と同じ形のネックレスを提げていたルーナの父に会いに行く。その印は古い言い伝えにある“死の秘宝”を表すもので、ヴォルデモートに対抗でき得る力を秘めたものだという……といったお話。

 

最終作を次作に控える、いよいよ最終章であるシリーズ第7弾。

そのせいか、ドビー、ルーピン、フラー、アンブリッジ、ムーディー等々、ここまで登場したゲストキャラが揃い踏み。それでいて、ほぼ顔見せ程度の出番しかないってのも、なるほど、いかにも最終回って感じです(笑)。

ゲストとして登場した回の次作には登場していないのに、急にそんなに集まられても、もう初老の身としては思い出すのに必死ですよ。…いや、オブリビエイトの呪文を掛けられたんだと思い込む…。

 

もはや1、2作目くらいの無邪気な雰囲気は消え失せ、完全にダーク&シリアスな作品になりました。

冒頭から、ハーマイオニーが両親から自分の記憶を消すシーンで、ソッコー辛くなります。

ハリーも同様で、かつて居候をしていたダーズリー家の面々とも別れの時が来ます。ずいぶん意地悪をされていましたから双方が感情的になっての喧嘩別れならまだしも、存在を忘れられてしまった挙句の別れとなると、どこか切ないですね。

 

シリアスさに比例して、ヴォルデモート軍(?)との戦いも熾烈なものになって行きます。

今作の時点ではヴォルデモート直属の配下であるデスイーターに苦戦しますが、ハリーたちのレベルがずいぶん上がっている証左です。3作目=『~アズカバンの囚人』あたりで、あれだけ手こずっていたディメンターなんて、今や瞬殺ですもんね(笑)。

今までになく攻撃系の魔法を多用するようになったのも、対決の時が近付いていると感じさせます。

敵味方が呪文で攻撃し合う姿は、いわゆる銃撃戦に近いもので、“杖撃戦”といったところでしょうか?

 

ヘビーな作風は良しとしても、チト今作は話が分かりにくすぎやしませんかねぇ? 

ヴォルデモートの魂を複数に分散させる分霊箱を壊す事で、多少は勝機を見い出せるのは分かったけど、死の秘宝を集める理由って何だっけ?みたいに、ちょっと油断してしまったせいで、画面内にいるキャラが何のための行動をしているのかが全く分かんなくなってしまう事がありました。これまで=過去作では多少の見逃しor聞き逃しがあっても、ある程度は理解できていたんですが…。

さらに、過去作のイベントも満遍なく頭に入れておかないと置いてけぼりを食らいます(だからって安直に回想シーンを入れないあたりに映画芸術としての矜持を感じる)。

分かりにくいと言えば、夜に部屋の電気を暗くして観てみても、暗い画が多くて、何が起きてるのか見えにくいのもストレスに感じます。

 

ハリポタ(シリーズ)は児童文学と言われますが、今作あたりになると難易度(?)が高くなり、もう小学生には相応しくない内容に思えますね。

…いや、むしろ背伸びをしてでも理解しようとする小学生は応援してあげたくなりますね。

ただ、分霊箱に惑わされるロンが見せられる幻覚には、一緒に見ているお父さんやお母さんもヒヤッとさせられた事でしょう。君もずいぶん成長したんだな、ロンよ…。

 

本作を観終えた際の消化不良(?)のおかげで、原作を読んでみる気になりました。何しろ設定の量が尋常ではないですからね、何かしらの副読本は必携だなと。
本屋さんで見たら、サイズも小さく&安くなった文庫版が22年の3月から発売開始しているようです。買えと言わんばかりのタイミングやん。

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よっしゃ、揃えたるかと思いきや……全20巻だとっ…! 

ちびっ子でも読める配慮としてルビが多めと聞くと、オジサンにはチト辛いものがあるな…。

 

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Blu-ray版の映像特典は、これまでにもありましたが、本編の再生中にメイキング映像がでてくるというもの。本編に集中したい人からすれば本編は本編、メイキングはメイキングとして分けてくれと思うやつですね(本編とは別に見れもしますが)。