『侍戦隊シンケンジャー 銀幕版 天下分け目の戦』を観ました。
脂目マンプクを頭目とするクサレ外道衆が復活。これを迎え撃つ侍戦隊シンケンジャーだったが、1万の軍勢を相手に劣勢を強いられていた。
そんな中、初代シンケンレッドが使っていたという秘伝ディスクを発見するが、クサレ外道衆に打ち勝てる術も見つからないまま、シンケンジャーはマンプクを討ち取るべく決死の戦に挑む……といったお話。
スーパー戦隊&仮面ライダーの夏映画として公開された本作。
尺としてはスパ戦<ライダーになってしまうのは仕方ないとは言え、ここ数年はスパ戦側の尺も長くなり、徐々に陽の目を浴びつつあると感じられるようになりましたが、ここに来て本作の尺は僅か20分。
何しろ、同時上映の『仮面ライダーディケイド オールライダー対大ショッカー』と言えば平成ライダー10作目、かつ平成ライダー初の全ライダー総登場という、当時としては衝撃的な触れ込みでしたから、話題性で負けてしまうのは当然とは言え、テレビシリーズより短いとか、ふざけんなの極みです。
そんな不遇な本作ですが、たった20分しかないからこそ余分なシーンがほぼ皆無で、内容は濃密です。繰り言ながら、個人的にはロボ戦自体が余分なシーンですが(笑)。
『侍戦隊シンケンジャー』という作品は、スーパー戦隊シリーズの中でも割とシリアス要素の強い話で、本作=劇場版でもそんな作風は不変です。
ほぼナレーション&ダイジェスト映像で終わってしまいますが、1万の軍勢と3日ブチ抜きで戦っているせいで戦力は著しく低下、クサレ外道衆が命の源である水分補給のために一時撤収してくれる時だけに休息が得られるという、シンケンジャーが極めてジリ貧な状態から始まるってんだからショッキングなシチュエーションです。
そこから、必勝の策を得るわけでもなし、討ち死に(というワードが出るあたり、僅かにそれも念頭にあったと思う)も厭わない覚悟で戦いに赴く姿はカッコ良いですね。もちろん出陣式(?)もやらなきゃな!
ところで、現在において『~シンケンジャー』について何か聞かれれば、多くの人は松坂桃李くんと答えるでしょう。
本作はもう10年以上も前の作品ですから「松坂くんが若い!」と言いたいところですが、現在とあまり変わっていない(ように見える)んですよ。つまり、現在と見比べた上で「松坂くんが老けていない!」と感じるのが正解です。
ついでに言うと、特に『~シンケンジャー』を観ていた人ほど、松坂くんは黒髪こそがよく似合うと感じ……ませんか?
改めて再見しても、お話が濃密なのは分かるけど、やっぱり20分は短い、短すぎます。
撮影素材も残ってないどころか撮ってもいないだろうけど……本作の完全版、今でも待ってます!←ムリ~
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Blu-ray版は本作に加え、『侍戦隊シンケンジャーVSゴーオンジャー』『帰ってきた侍戦隊シンケンジャー』の3編収録という事で、ちょっとお買い得です。通例通り、静止画データも満載です。