観た、『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』 | Joon's blog

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『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』を観ました。

 

ディメンターを追い払うため、人間界で魔法を使ってしまったハリーは魔法省に呼び出される。
ダンブルドアの口添えにより退学処分は免れたものの、魔法省は、ディメンターを裏で手を引いているであろうヴォルデモートの復活を信じる者が少ないようだ。
ハリーが学校に戻ると、魔法省のアンブリッジが“闇の魔術に対する防衛術”の科目の担当に就いていた。
理論ばかりで呪文を使わせないアンブリッジの授業に業を煮やすハリーは、ヴォルデモートに対抗するための組織、ダンブルドア軍団を結成。ロンやハーマイオニーを初めとする生徒たちと共に、自主的に魔法の訓練を始めるが……といったお話。

 

全8作中の5作目、折り返し地点に到達して、いよいよシリーズを通した物語が本格的に動き出しますが……もう、シリアスどころか、暗いです。

鼻クソ味の百味ビーンズを食ってウエ~ッとかやってた頃が懐かしすぎますよ(笑)。

 

これまでに増してハリーが怒りっぽくなっているのも、お話がシリアスになってきている証左ですね。

友達を失ったりヴォルデモートが復活したり、のみならず、周囲の人間からの、自分に対する風当たりが強まってきたのもあり、ハリーは徐々に追い詰められていきます。

そんなイライラを解消できず、事あるたびに仲間に八つ当たってしまったり、前半のハリーはかなりピリピリしているんですよね。

もちろん、そこから安易にダークサイドに転落しないところがハリーの強さであり、児童文学でもあるのです。

 

前作から尾を引いていたチョウとの、ハリーの初恋も見どころと言われています。
ずいぶん淡泊にしか描かれていないとガッカリする日本人も多いでしょうが、初恋を神聖視しすぎている日本のドラマとの差なんでしょうね。一応、ハリーとチョウの恋の行方は最後まで描かれますが、そこに関しても淡泊というか、あっけなさすぎです。
チョウの行動が誤解を招いてしまいますが、それを知ったハリーが関係を修復しようともしないんだから、恋と呼べるほどのものでもなかったんでしょうね。それでも冷たいよ、ハリーさん(笑)。
演じるダニエル・ラドクリフさんは、チョウを演じるケイティ・ラングさんとのキスシーンをあれだけ楽しみにしてたのに…。

 

ヴォルデモートが復活、そしてその手下=デスイーターも続々登場し、今作はいよいよ本格化する戦いの前哨戦みたいなものです。
ヴォルデモートはそこまで本気を出していないように見えますが、そこそこ戦えそうなのはハリーくらいで、正~直、現時点で他の生徒たちは足手まといですよね。
そこでダンブルドア軍団として魔法の自主練を始めますが、まぁ部活の延長ですよね。ウサギの守護霊とか呼べたところで、サラッとアバダ・ケダブラを出してくるような戦いの中、どこまで拮抗できるのよ(笑)。
ここで注目すべきはネヴィルで、それまでは落ちこぼれ組としてコメディリリーフを担当するようなキャラでしたが、自主練によって成長しただけでなく、親の仇であるベラトリックスとの邂逅(再会?)でシリアスを余儀なくされるようになり、今後の動向が楽しみなキャラの一人です。

 

ハリーを敵視していたルシウスも、悪党の手下になった事が明らかになりましたが、これと対極的に息子であるドラコの、今作における体たらくぶりはもう目も当てられません。

出番も少ないどころか、ただのチクリ魔に成り下がって、ルシウス=父ちゃんも情けなくて涙を出している事でしょう(笑)。

まぁ、巨悪すぎる敵が相手になってしまったので、ハリーもドラコごとき小物に付き合っているヒマもなくなったんだろうな…。

 

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Blu-ray版は映像特典はあるものの、メイキングの定番とも言えるCGのカラクリとかは、そろそろお腹いっぱいです。スタジオ探訪とかは面白いんですがね。