よ~やく、リマスター版『機動戦士ガンダムSEED』のBlu-rayが発売されたので買いましたよ。まずは前半。
これは俺ッチだけの話なんですが、これまでに『~SEED』は2周鑑賞したものの、ど~も記憶に残らないんですよ(笑)。
今回はわざわざソフトを買って=お金を払ってるので、キチンと腰を据えて鑑賞に臨もうと思っています。
どんな作品でも1話は気合が入っているものですが、久々に観ると本作のそれは絶妙ですね。
キラを初めとするヘリオポリスの住民たちの生活と、アスランらザフト軍の潜入を交互に描きつつ、あるイベントを機にこれらがリンクし、平和な世界が崩壊していく様がよく描けていると思います。一般市民の目線を多く描いているせいか、災害に近い雰囲気にも見えますね。
説明不足も少なくはありませんが、50話近くある物語のまだ初回ですから、今は分からなくとも後々に明らかになってくるであろうという安心感もあって、“まずは”という感覚で、あまり身構えずとも十分以上に楽しめます。
個人的に、『~SEED』というお話全般において引っ掛かる点はいくつかありますが、その一つが戦争の発端でもあるコーディネーターとナチュラルとの関係。
コーディネーターとは遺伝子操作により明晰な頭脳と強靭な肉体を備えた、昨今で言うところのデザイナーベビーから始まった人種。逆に、そんな人為的な操作をせず、自然に生まれ出でた人種をナチュラルと呼びます。
そんな優性VS劣性人種の確執が戦争にまで発展したわけです。
平たく言えば人種差別から始まる、本来なら実に分かりやすい話なんですが、これを表すエピソードがもう少し欲しかったなと。3話でカズイが、ナチュラルである自分らとコーディーネーターであるキラとの差をボヤきますが、端的に描いているとは言え、これだけではチト弱い気がします。
もう一つ気になったのは、キラとアスランの関係。
敵味方の陣営に所属して戦う羽目に陥る2人の葛藤も本作の見どころの一つで、その昔は親友同士だったとの事ですが、そこまで親しかったようには見えないんですよ(笑)。
親友だった事を表すのが桜並木のシーンなんでしょうが、仲が良かったどころか、二人の過去の接点を描いていたのは、後にも先にもこれだけなんですよね。まさかトリィをあげたから親友認定なんてモンでもないでしょうし(笑)。
この2点に関して、映画であればそこまで気にする事もなかったんですが、50話もあるテレビシリーズであれば、そのくらいを描くための時間は確実にあるはずですよね。
何というか、行動原理の根っこみたいなものを感じ取れなかったので、今回の鑑賞ではその辺に関して注意深く見てみようと思っています。
「そんな小難しい事なんて考えなくていいじゃん、モビルスーツ戦が超カッコ良いんだから!」という人もいそうなものですが、いい歳こいてくると、ロボットへの興味はそこそこ残しておきながら、ロボット戦のシーンは1秒でも短くして欲しいと感じるようになってきて…。
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俺ッチが買ったのは↑ですが、再生環境が一般的ではないので、あまりオススメはしません。
映像特典もショボいし、あくまで本編を楽しみたい人向けです。安いし。