『救急戦隊ゴーゴーファイブ 激突!新たなる超戦士』を観ました。
自らが完全体になるために必要な剣を求めて地球にやって来た獣魔王ゴルモア。
救急戦隊ゴーゴーファイブがゴルモアの強さに圧倒される中、突如として現れた獣魔ハンターのジーク。
ゴーゴーファイブの協力を拒否し、あくまで自分だけの力で戦うジークだったが、ゴルモアには逃げられてしまい、ゴーゴーファイブの協力者である速瀬京子を負傷させてしまう。
ゴルモアは災魔一族と手を組み、ゴーゴーファイブとジークは苦戦を強いられる。その戦いの中、ゴルモアの剣がジークの身体を貫き……といったお話。
スーパー戦隊シリーズにおける番外編と言えばVSシリーズがお馴染みになりつつある頃に、別戦隊が登場しない作品が作られたのは『救急戦隊ゴーゴーファイブ』が初であり、しばらくはオンリーワンの時代が続きます。
敵である災魔一族も含めたレギュラーが総登場するという意味でも、劇場版として公開しても良かったんじゃない?と思いがちですが、ゴーゴーファイブの影が薄まるような、ちょっとコアの度が過ぎた内容なので、Vシネマ規模で正解だったんじゃないかと思います。
まぁ、令和の時代性に変換すれば、色々な側面から見ても確実にネット配信行きでしょう(笑)。
大きなお友達に向けたトピックとしては、宮村優子さん演じる速瀬京子の変身ですね。
特に劇場版へのゲスト出演が決定した女優が、インタビューや舞台挨拶等で“スーパー戦隊(or仮面ライダー)シリーズは大好きでよく見ていて云々”といったコメントをしますが、実情が想像しやすいリップサービスはとっくに聞き飽きています(笑)。
これとは逆に、近年だと井上小百合さんや宮島咲良さん(闘病生活、負けないで!)やニッポン放送の新行市佳さんあたりは大っぴら&多めにスーパー戦隊好きを公言していて、それが高じて作品への出演を果たした実績をお持ちですが、そんな歴史(?)の1ページ目に載っているのが宮村さんです。当時としては、ちょっとした事件レベルだった印象。
しかも軽く驚けるのは、京子というキャラはゲストではなくセミレギュラーであるという点で、『救急戦隊ゴーゴーファイブ』が放送された1999年頃の宮村さんと言えば、セカンドチルドレン役として大ブレイクした直後&真っ最中。本業の声優業で大忙しの身であるはずなのに、出演する頻度も意外に高く、気合と根性を感じたものです(笑)。本作でのジークジェンヌなんて特にね。
それ故、本作はファンのみならず、宮村さんへのサービスとお礼を兼ねた作品にも思えます。
あれから20年以上経った今、本作を振り返った宮村さんの話を見聞きしたいですね。まぁまぁ現実的な話として、食玩でオモチャ化する(←確度は高い)タイミングでインタビューしてくれないかな?
“スーパー戦隊は好き、けど巨大ロボは嫌い”と公言する俺ッチですから、本作の巨大ロボ要素は邪魔である以上に、無意味に感じます。
完全体と化したゴルモアは巨大化しますが、かつてジークと戦っていた時は等身大&完全体だったんだから、その状態で戦っても良かったんじゃない?と。
ゴルモアを倒す切り札にもなっているジークジェンヌも棒立ちカットばかりだし(笑)、JACでアクション稽古の経験もある宮村さんの使いどころを持て余しているようで勿体ないですよね。
ジークジェンヌがゴーゴーファイブと共に名乗り→戦うシーンは、我々の頭の中だけにしかないんだ…。
もう一人のキーパーソンである獣魔ハンターのジークを演じるのは、Mr.東映ヒーローの一人として殿堂入りしてもいいであろう(と個人的に思っている)和田圭市さん。
ジークへの変身ポーズが似ているだけでなく、戦闘中の掛け声も「ハイィィーッ!」ですからね、久々のスパ戦への出演で気力が高まっているんでしょう(笑)。
和田さんはかなり動ける人だから、変身前のアクションをもっと与えて欲しかったなぁ。
ジークと言えば、特殊な力で京子の傷を治していましたが、他人の命を軽んじているはずのジークがそんな術を心得ているのはチト矛盾していますね。
かつて共に戦っていたリリアを見殺しにしてしまった猛省から、修行でもして身に着けた術だったのかな?
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Blu-ray版は、本作を含めた計3編を収録。
データファイルという、本編を見る際の補填として見知りしておくといい資料が載っているのがいいですね。