観た、『エントラップメント』 | Joon's blog

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『エントラップメント』を観ました。

 

何者かにより名画が盗まれる事件が発生。

保険会社に勤めるジンは、伝説の大泥棒マックによる犯行だと確信し、調査を開始する。
自分も泥棒だとうそぶき、マックへの接触に成功したジンは次のターゲットを盗むため、厳重なセキュリティをかいくぐるための特訓を開始、見事に秘宝を盗み出す。

しかし、マックに正体を見抜かれていたジンはコンビ解消を免れるため、密かに進めていた計画を打ち明け……といったお話。

目的達成のために知り合った男女が、信頼や友情を超えた関係に発展するのはハリウッド映画の黄金律。
本作の場合は親子、ヘタすれば親と孫ほどに年齢差のある(ようにも見える)男女がコンビですから、
そこまでの関係になるのかな?と思いながら鑑賞を進めるのも、一つの楽しみ方かもしれません。
年老いた独り身のオジサンどころか、ジイさんが若い女性とイイ仲になれるとか、中年以上の男性からすればちょっとした夢物語ですよね。
主演のショーン・コネリーさんも、そんなおとぎ話に惹かれて製作まで兼任したのかな(笑)?

ジンを演じるキャサリン・ゼタ・ジョーンズさんは、日本ではシャンプーだかのCMで知名度が上がりましたよね。もう、ふた昔も前の話ですが。
あれを見た人の多くは美人、“可愛い”より“綺麗”というイメージが強かったと思います。その前後に出演していた作品でも、そんな役が多かったしね。
もちろん本作でも基本は綺麗なんですが、可愛らしく見える時が多々あるのがいいんですよ。キャラ的にも、はねっ返りな女子っぽい面もあるし、たま~に見せるアヒル口が可愛いんです。

にしても、本作を表す喧伝の文句、ふた言目には“エロティック”という単語を見受けますが、ガッカリしますね。
そんな要素は、なきにしもあらずですが、せいぜいその程度。それを目当てに見るような連中(もしくは人種)は、肩を落とした挙句に安っぽくクソ映画とか言っちゃうんだろうな。

とは言え、縦横無尽に張り巡らされた赤外線レーザーをかいくぐるための特訓は、“エロティック”とまでは行かずとも、少なからず“セクシー”です。
ああいう状況であれば、体にフィットしている=ラインが出る服装ってのも必然。それであんなクネクネとダンスにも似た動きをするんだから実に魅惑的、かつ蠱惑的。
本番はさておいて、いつまでも特訓していて欲しい…。

クライマックスの舞台は、マレーシアのクアラルンプールにある超高層ビル(ペトロナスツインタワーっつーそうな)。
超高度で織りなされる逃走&脱出劇は、定番の展開とは言え、実にスリリング。
チト話はズレますが……高い所から下を覗き込むと下半身がムズムズするとか聞くと、んなわきゃねぇだろとせせら笑っていた俺ッチですが、最近になってその感覚が分かるようになってきちゃったんですよ。
それなりに集中して鑑賞しているから、画面内の出来事に没入するのは当然なんですが、所詮はテレビの画面の中の話です。
にもかかわらず、その程度でゾワゾワしてしまうあたり、俺ッチも老いてるなぁと(笑)。なので、本作のクライマックスは平常心では見ちゃおれません。
 

警備員や警察の追撃を免れる泥棒を描くアクション作品と言ってもいい作品です。

これだけを聞いて、その手のジャンルのセオリーを見抜ける人も多いと思いますが、本作における意外な点として、暴力描写がほぼないのは良いですね。人が死なないどころか、血も出ないんですから(傷は負うけど)。

銃撃戦はあるけど誰にも当たらないし(笑)、主役の2人=ジンとマックはなるべく敵に出くわさないよう、人目を避けて逃げるのを優先しているので、暴力を行使する事が皆無に等しいのがクールです。

この2人の、仲間同士での大ゲンカが一番ハードでしたが…。

 

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Blu-ray版の特典は音声解説のみ。トップメニュー画面もない最低限仕様です。

 

ちなみに、今回は2度目の鑑賞だったので吹替版を選択。

ショーン・コネリーさんの吹き替えを担当している瑳川哲朗さんが好きなんですよね。このところ『ウルトラマンA』を観ていて、あのカッコ良さにやられているもので…。