観た、『DEAD HEAT』 | Joon's blog

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どんな傑作にも100点を、どんな駄作でも0点を与えないのが信念です

『DEAD HEAT』を観ました。

 

ライダーのマコトは、仲間とチームを組んでエフェックスのレースに参加するも、トラブルに見舞われてリタイア。そんな調子で今はD級ライダーのままだが、A級ライダーを目指すのはチーム全員の悲願だ。

A級からD級までが参加できるレースの開催を知ったマコトらは参加を決意するが、資金難ながらもどうにか完成したエフェックスはチープな仕上がり。

マコトらを見ていた謎の男ゴーは、血気盛んな彼らを見込んで自分が作ったエンジンを与える。これを組み込んだエフェックスで、マコトはA級ライダーのサワイ・ナツオに挑む……といったお話。

 

1987年の作品という事で、当時のアニメ界はオリジナル・ビデオ・アニメ=OVAが流行り始めた頃の一品です。

約30分の単作で、メカ設定が割と練られたものであるにもかかわらず、当時のアニメ誌での扱いも小さかったと記憶しています。

 

本作の目玉でもあるエフェックスとは何かと言えば、↑の画像のにあるように、四肢が生えたバイクです。

なーんだバイクロボかと思いがちですが、本編を観てみれば、手足があるものの、その扱いはバイクに限りなく近いので、“バイク型ロボット”と言うよりは“人型バイク”で、今の目で見ても新鮮に感じます。

が……近年、オモチャ系の中小メーカーが古い作品のロボットを今風にアレンジした立体物を発売する事が増えていますが、本作のエフェックスが発売されていない(と思う)事実を鑑みると、世間一般的にはカッコ良くは映らないのかなぁ、と…。

 

そんなエフェックスを使ったモータースポーツが開催される、時代的には近未来を想定しているんでしょうが、それも含めて解説が一切ないんですよ。ある程度は世界観や設定について言及しているものの、そこから先の細かい事は観る人の想像力で補填してねと言わんばかり。

あくまでマコトらの青春がドラマの主軸であって、それ以外に集中させる要素がないのが潔い。カラッとした爽やかな作風も含め、まるで少年漫画誌の読み切り作品のようです。

 

調べてみれば、本作は実はDVDにすらなっていない作品だったようです。

今の世にリマスタリングまでするなんて、どこの酔狂な集団なんだ(笑)と思うと同時に、そんなドマイナー=貴重な作品にスポットライトを当てるBS12=トゥエルビさん、ちょっと粋な真似が過ぎてやしないかい? 

80年代ロボットアニメ(主にサンライズ系のOVA)特集なんて、ときめきすら感じる放送予定で、そういうのが年寄りを少しづつ長生きさせちゃうんですよ(笑)。

…とは言え、それら全てが良作とは限らず、『聖戦士ダンバイン』の続編とか1ミリも良さを感じずに消しちゃいました。『猫目小僧』かよと。