観終えた、『仮面ライダー』 | Joon's blog

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どんな傑作にも100点を、どんな駄作でも0点を与えないのが信念です

『仮面ライダー』を観終えました。

 

子供の頃はウルトラマンにベッタリで、仮面ライダーには見向きもしていなかった俺ッチ。

今なお続く長寿シリーズであれば、そのオリジナルたる第1作とは必修科目に等しい作品であるという事で、関東ローカル=TOKYO MXで再放送していた分を、ようやく観終えました。

 

昭和のドラマに耐性もあるはずの俺ッチですが、ハッキリ言わずともつまらないんですよ。

マニアやオタクは特に第1作=オリジナルには盲目的だから何でも肯定するし、どちらかと言うまでもなく俺ッチもその部類に入る人種ですが、けっこうな苦行でした。

も~ホントにドラマが薄くて、2話も連続で観ると飽きてくるどころか、1話すら観終えるのもちょっとした根気が必要なんですよ。

 

「初代ライダーは改造人間としての悲哀を感じさせるものがあった。これに比べて平成ライダーは…」

と、“新しいものアレルギー”を罹患した順応性の低いオジサンや、他人から見聞きした話を鵜呑みにした上で自分の言葉として換骨奪胎しちゃうような人は、馬鹿の一つ覚えのごとく↑のような主張を以て平成ライダーを卑下します。

――そんな美化された思い出話を鬱陶しく感じる若い人も少なくないでしょうし、だったら逆に聞いてあげましょう……何話の、どんなシーンがそれに当たるんですか?と。

これの答え、割と本気で聞いてみたいんですよ。スマホを取り上げれば具体例を挙げられないだろうから、9割は答えられないと思いますよ(笑)。

俺ッチが未見の時、そんな諸先輩らの評判をよく目の当たりにしたもので、これを頭の片隅に全話を鑑賞しましたが、1クール目の中の数話にそれっぽいシーンはあったけど、残りの90数話は取るに足らない他愛のない話ばかりでした。紋切り型意見のコピペで、あたかも自分はよく御存知的なアピールをする連中が、よくもまぁ多いものだなと感じました。

まぁ、あくまでこれは俺ッチの主観ですから、これも一意見として聞き流した上で、これから観る人はキチンと自分の心で感じ取って下さい。もしかしたら、色々と感動するシーンがあるかもしれませんから。

 

仮面ライダーと言えば本郷猛!という意見も分かるんですがね、個人的には一文字隼人の方が好きです。

常にシリアスな猛に比べると、隼人はずいぶん軽薄な感じ。

例えれば、OO7シリーズのジェームズ・ボンド(ダニエル・クレイグさんが演じているものは除く)や、『(スペース)コブラ』におけるコブラとかもそんな感じで、軽い冗談を口にするものの実際の強さは本物という、爪を隠した鷹のごときギャップが良いんですよね。

撮影中に重傷を負った藤岡弘さんの代役として生まれたのが、佐々木剛さん演じる一文字隼人であり、この交代劇がなければ仮面ライダーが今日まで生き続ける可能性は低かったと言われていますが、猛とは対極的に隼人を明るい快男児にした事も、仮面ライダーという作品の世界が広がった一因じゃないかと思います。

仮に藤岡さんの事故がなかったとして、辛気臭い本郷が明るいキャラに路線変更していたかもしれませんしね。

 

シリーズ後半がキツく感じるのは少年仮面ライダー隊の存在です。昭和のヒーロー作品は子供ばっか起用する風潮が嫌いなものでね。

残念ながら次作『仮面ライダーV3』にも似たような組織がありますが……これ、要ります?

立花のおやっさんもスナック経営を捨ててしまい、NPOの先駆けのごとく少年仮面ライダー隊なんて組織を結成しますが、その活動資金や収入源はどうするんだよと。常にショッカー出現の報せを待っているような、ずいぶん暇な会社の事務所みたいな画ヅラが悲しいです。事務員も多すぎだし(笑)。

少年仮面ライダー隊は即答で要らないけど、アンチショッカー同盟はもう少し存続させても良かったんじゃないかな…。

 

そんな元祖たる『仮面ライダー』でできなかった事のリベンジを果たそうとしたリメイク作、『仮面ライダー THE FIRST』は噴飯モノのトンデモ作品でしたが、近々公開される『シン・仮面ライダー』ではもう少しマシな作品になっているであろうと、期待はそこそこくらいで待っています。